「頭痛や目の疲れ、身体のだるさなど、特に病気でもないのに痛みに悩まされている」 ―その原因は肩こりにあるかもしれない。おなかや顔などの身体のたるみも、実はこの肩こりゆえの場合もある。ピップは肩こりについて、1月31日にメディア向けの勉強会を実施した。
慢性的な肩こりが健康・精神・たるみに影響
同社は2012年12月17,18日、20~49歳の女性210人(フルタイムのオフィスワーカー)を対象に、肩こりによる悩みについて調査を実施。慢性的(週に1回以上)な肩こりを感じている人は、そうでない人に比べて、冷え性や足のむくみ、頭痛などを“健康面の悩み”を抱えていることが分かった。また、イライラする事が多い、気が沈むなどという“精神的な悩み”や、おなかやお尻、二の腕がたれてきたという“身体のたるみ”も、肩こり持ちの人に多い傾向があるようだ。
“さびつき肩甲骨”で健康も美も崩れてしまう?
整形外科医でスポーツドクターでもある中村格子先生は、慢性的な肩こりを治すポイントは肩甲骨にあるという。肩甲骨は鎖骨とつながっているだけで浮いている状態であり、肩甲骨を自由に動かすことで肩と腕をつなぐ役割をしている。
オフィスワークや家事などで、前傾姿勢になることが多い現代人は、身体の前側の大きな筋肉に肩甲骨が引っ張られて開き、肩が前のめりになる“猫背”の状況になりやすくなっているという。同社はこうした肩甲骨を、“さびつき肩甲骨”と定義している。
“さびつき肩甲骨”になると、肩甲骨周辺の筋肉も身体の外側へ引っ張られたまま動かなくなり、血行不良に陥ってしまう。その緊張状況が続くと筋肉内に乳酸がたまり、肩や背中のこりの原因となる。
また、“さびつき肩甲骨”によって猫背になると、見た目の姿勢が悪くなるのみならず、バストトップが下がる、下腹部がぽっこり出る、お尻がたれるなどという身体のたるみにつながってしまう。さらには、肩甲骨が開いた影響で胸部の骨格が下にさがり、あごの部分に当たる広頚筋(こうけいきん)もさがる。結果、顔のたるみを助長してしまうという。
“さびつき肩甲骨”のチェック方法として、中村先生は以下の項目を挙げている。これがひとつでも当てはまると、“さびつき肩甲骨”の可能性があるという。
・猫背と言われることが多い
・ブラジャーのホックを前側でつけることが多い
・いつも背中の真ん中辺りにこりを感じる
・背中の対角線上で、自分の左右の手をつなげない
・直角に曲げた腕の両肘をつけて、水平以上の高さに上げられない
・直立の上体で身体の後ろで両手を握り、握った手を腰骨の高さまで上げられない
筋力アップと血行改善がポイント
“さびつき肩甲骨”を改善する方法は大きく2つあるという。ひとつは肩甲骨周辺の筋力をつけること、もうひとつは肩甲骨周辺の血行を改善することだ。
上がインナートレーニング、下がタオルプルダウンの動作 |
筋力をつける方法として、中村先生は以下のエクササイズを提案している。
インナートレーニング
背筋を伸ばして真っすぐに立つ
肘を90度に曲げて、脇腹をぴったりつける
そのまま手のひらを内側に向けた開閉運動を10回繰り返す
タオルプルダウン
タオルを肩幅に握る
背筋を伸ばした状態で腕を真っすぐ上げる
その状態のまま、タオルを握った手を真っすぐ下ろす運動を10回繰り返す
他にも血行を改善する方法として、入浴や簡易カイロなどで肩甲骨周辺を温めることや、磁気治療器などで血行を促すことを推奨している。
より効率的な肩甲骨周辺の血行改善を目指し、同社は付け替え型の磁気入りブラストラップ「磁気のブラストラップ」を開発。ストラップには肩から肩甲骨にかけて、磁束密度150ミリテスラの磁石を左右に5つずつ配置した。貼付用ではないため肌への負担が少なく、手が届きにくい肩甲骨周りのケアができるという。
同商品は4月2日に全国発売される予定で、価格はオープンとなっている。