その国ならではの習慣やルールというのがいろいろありますが、今回は日本人がしている食事のマナーで驚いたものや、母国ならではの食事マナーについて、日本に住む外国人20人に聞いてみました。
■ラーメン、そばなどを食べるとき大きい音を立てる! 大変失礼なことです! 母国ではまず音を立てない、そしてゆっくりと食べるのがマナーです(イラン/女性/20代後半)
■日本人が音を立ててヌードルを食べる習慣はよく知られていますが、冷たい麺でもすすることに少しびっくりしました。アメリカはあまり特徴的な食事マナーはない(アメリカ/男性/20代後半)
麺類をすする時のズルズル音にびっくり! やはりダントツです。上記の方以外にも、イギリス、ドイツ、イタリア、スペイン、ギリシャ、ロシア、タイ、ラオスの方から同じ感想が寄せられました。タイはヌードルをよく食べる国ですが、音を立てるのはご法度です。
日本でも麺類だけが、例外的に音をたててOKですね。空気を取り込んで食べた方がおいしい、さっさと食べないと麺が伸びる、昔の粋な江戸っ子の食べ方がそのまま残った、と諸説ありますが、キレのあるズルズルっというあの音は不思議とあまり気になりません。しかし、多くの外国人にとっては実に不快でタブーなことなのです。
■お茶わんの残りをはしでかき集めすすること。やはり、みなさんの料理がそろってから一緒に「いただきます」をしてから食べ始めるところ(フランス/女性/20代後半)
すする、という行為がご飯でも目撃されました。おはし使いが上手ならすすらずに食べられますので正しましょう。そうすればみんなで気持ち良くいただきます!
■食べ終わった時に、「ごちそうさまでした」と言わないといけないことです。母国では左手で食べ物を取らないことなどは基本の食事マナーです(インドネシア/男性/30代前半)
■米を食べるお茶わんが小さすぎる。もっと食べたくなる。母国では手で食べる。スプーンとかはしで食べるよりおいしく感じます(マリ/男性/30代前半)
マリの男性におかわりを! イスラム教徒が多いインドネシアやマリでは、右手で直接食べ物を口に運びます。親指、人さし指、中指の第2関節から先を使うのが基本です。これに慣れると指が味を感じるのだとか! インドネシアのごちそうさまは、言葉ではなく行動で伝えます。次のお国と同じです。
■出た物を全部食べることに驚いた。母国では食べ物はある程度残した方がいいです(中国/女性/20代後半)
少し残すことが「私はあなたの料理を存分に味わいました、おなかいっぱいです」という意味になります。残さずきれいに食べてしまうと、足りなかったのかな?と心配になるのだそうです。もったいない文化の日本とは大きく違いますね。
■食べながら話すこと。母国では食事の時あまり話さない(ポルトガル/女性/50代前)
■テレビを見ながら食事すること。許せない。母国のマナーは、皆が食べ終わるまで席から離れない(デンマーク/女性/50代前半)
「~ながら」食事はお行儀悪い、欧州のお母さんたちは許しません! 許されるひとつの「~ながら」、それは感謝しながら。食事は静かにきちんとすることが上品だという考えがあるのです。
■おわんを手に取って食べること。母国ではおわんを手に取らず、スープを飲む時はスプーンを使うのが普通である(韓国/女性/30後半)
おわんを手に取って食べたら、韓国のお母さんたちが許しません! 日本と韓国、真逆の習慣です。世界的に見ても食器を手に持って食べる日本の方がめずらしいのですけどね。
麺類の食べ方についてのご意見がとにかく多かったことに、こちらがびっくりしました! 音を出して食べるものと思っていましたので。外国へ行ったら、驚くべき習慣も発見としてなるべく受け入れたいですが、種類によっては時代とともに変わるものもあるのかもしれませんね。