かんぽ生命保険(以下、かんぽ生命)は5日、学資保険の新商品について、当初予定していた4月の発売を見送ると発表した。金融庁と総務省の出した認可条件を満たす見通しが立たないためだという。
同社は2012年9月3日、郵政民営化法(2005年法律第97号)第138条第1項の規定に基づき、金融庁長官および総務大臣に対し、学資保険の改定に係る認可を申請。金融庁と総務省は同11月、同法に基づき、同時期に発覚した支払い漏れへの対応や、支払い管理態勢の向上など8項目の条件付きで認可を出していた。
しかし、かんぽ生命側は、認可条件の一つである支払い管理態勢について、支払い漏れに係る請求案内は順次進めているものの、現時点では途上にあると発表。また、業界他社の支払管理態勢を参考に改めて同社の支払い管理態勢を検証したところ、主として請求案内業務において確認すべき事項があると認識したという。このようなことから、金融庁と総務省が出した許可条件を満たす見通しが立っていないとし、発売時期の延期を決定した。
同社は、学資保険の改定は、顧客の利便性向上を図る観点や経営安定化のためにも必要であるとし、引き続き、認可条件を満たすための態勢整備を図るとともに、監督当局(金融庁・総務省)の承認を得られるよう体制を整え、「可能な限り早期に発売したい」としている。