わたらせ渓谷鐵道はこのほど、開業以来24年間走り続けてきた「わ89-101号」の3月31日限りでの引退を発表した。3月20日より、車体を登場時のベージュと紫紺色のツートンカラーに復元し、定期普通列車として運行する。

「わ89-101号」の納車時の姿。引退記念として当時の塗装色に復元して運行する

同社はJR両毛線桐生駅から間藤駅までの路線を運営。1989年に誕生した「わ89-101号」は、富士重工の「LE-Car IIシリーズ」と呼ばれる軽量ディーゼルカー(レールバス)。かつては同型車両5両が在籍していたが、4両はすでに廃車となっており、101号の引退をもって全列車が鉄路から姿を消すことになる。引退後の「わ89-101号」は静態保存が決まっており、大間々駅北側駐車場にレールを敷設して展示する予定。

引退を記念し、現在は銅(あかがね)色に塗装されている車体を、登場時のベージュと紫紺色のツートンカラーに復元。3月20~29日に定期普通列車として運行する。営業運転最終日の3月31日には記念ヘッドマークを掲出し、臨時列車の快速「さよなら101号」として桐生駅~間藤駅を1往復運転する。さよなら運転では、硬券タイプの記念乗車証の配布や記念きっぷ、限定グッズの販売などを実施。途中の足尾駅では撮影会を実施する。さよなら運転に先立ち、大間々駅では午前10時より出発式を開催。今年度導入される新型車両WKT-511号と並べての展示も行う予定だ。