ロンドン五輪で、英国産業界は14%の売り上げが増加

コミュニケーション・ソリューションおよびサービスを提供しているBTは、600の企業や公的組織を対象に、2012年ロンドンオリンピック・パラリンピック大会における経済効果などの調査を実施した。その結果、英国の企業・団体は、両大会の開催で平均して14%の売り上げが増加。この効果が2013年も継続すると予測する企業は、その増加率を11%と予測していることが分かった。

英国企業の約6割が、五輪の経済効果は2015年まで続くと予測

調査対象になった企業・組織の5つのうち4つの企業・組織が、昨年のロンドンオリンピック・パラリンピックの経済効果は続いていると回答。58%が「2015年までこの効果は継続する」と答え、そのうち約3分の1(29%)が、「今後5年間続くのではないか」という希望的観測を持っていることが明らかになった。

また、同調査では「ロンドン大会」と「シドニー大会」、「北京大会」の効果を比較。英国の調査対象企業は、2000年に行われた「シドニー大会」の効果を振り返ったオーストラリアの企業より、貢献度に対して確信があり、将来的にも貢献すると予測している。

なお、「シドニー大会」の調査では、「経済効果があった」と回答したオーストラリア企業は37%で、売上高は8%の増加にとどまった。一方、「北京大会」の調査では、97%が「経済効果があった」と答えており、10社のうち9社が「大きな売り上げ増加があった」と回答している。

英国企業の約2割が「リオの大会」に向け計画を開始

2016年に行われるブラジルの「リオ大会」について、「ブラジルの産業界が参考にできる経験」を聞いたところ、英国の企業や団体の62%が、不測の事態に対処するため自宅や遠隔地から仕事する"フレキシブル・ワーキング"を採用したと回答。

ブラジルの産業界へのアドバイスとしては、「事前の周到な準備(57%)」や、「事業継続のプランの策定(29%)」、「従業員の休暇増加に対する計画(28%)」があげられている。

さらに、英国企業のうち16%は「リオの大会」を次のビジネスチャンスとみてすでに計画を開始しており、そのうちの98%は、「ロンドン大会」がその計画の達成に自信が持てるようになった要因であると回答した。

一方、ブラジルの企業や団体は、5社のうち4社が「リオ大会」をビジネスチャンスと見ており、その原動力は「ロンドン大会」であると答えている。