住宅ローンシミュレーターの活用方法 |
いざ住宅ローンを組もうと思っていても、返済プランの総体イメージがわきにくいことがあります。そんな方は、一度住宅ローンシミュレーターを使ってみることをお勧めします。
■住宅ローンシミュレーションの使い方
住宅金融支援機構(旧・住宅金融公庫)には、フラット35を利用した場合の「かんたんシミュレーション」から、住宅資金を用意したり家計収支を試算できる資金計画シミュレーション、返済条件を変更した場合の返済シミュレーションなど、多くのシミュレーターが利用できるようになっています。
フラット35とは民間の金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供している長期固定金利タイプの住宅ローンで、住宅購入において人気の高い住宅ローンです。
変動か固定かの選択前の比較材料として、まずは「かんたんシミュレーション」を利用してみましょう。
■シミュレーションで必要な項目をどうするか
・まずはボーナス返済に頼らない計画を出してみよう
ボーナス返済を最初から当てにして計画をたてるのは危険です。長期計画のプランには流動性の高い収入源は充てこまないのが、基本です。
・元利均等と元金均等の違いとは?
お金を借りたら、元金に対して金融機関の決めた利息が発生します。この利息の返済方法が元利均等か元金均等かで異なってきます。
(元利均等の場合)…毎月の返済金額は一定ながら、内訳の元金と利息部分の割合が返済期間によって変わっていくタイプです。返済初年度以降は元金よりも利息返済割合が多く、返済が長くなるにつれ利息割合が少なくなっていきます。
(元金均等の場合)…元金を返済期間でわり均等な金額で返済し、それにプラスして利息を返済していく方法です。返済初年度以降は元金と利息の返済負担が大きく、返済が長くなるにつれ利息がなくなり元金返済のみにできる方法です。
(それぞれのメリット・デメリット)…元利均等返済は返済額が一定のため資金繰りが楽になる特徴があり、一般的によく利用されている方法です。ただし、元金の返済期間が長引くため金利負担は元金均等返済よりも多くなります。
・返済期間が長ければ利息負担も多くなる
返済期間を長めに設定するか、短めに設定するかは金額を見てみないことにはわからないという方も多いと思います。まずは定年に合わせた短期間でのローン返済額を見てみましょう。退職金も流動しやすい収入ですので、当てにせずにまずは計画をたてるのが無難です。
・金利は何パーセントにする?
フラット35は提携している金融機関によって利息が異なります。融資を受けたい銀行での金利がいくらなのかでシミュレーションしてみましょう。
ただし、金利の高いところでは融資手数料が低額、金利の低いところでは融資手数料が高額というパターンが多く見受けられます。まずは融資手数料がかからないパターンでシミュレーションしてみましょう。
その後、融資事務手数料や諸費用を含めた試算が可能な「返済プラン比較シミュレーション」も必ず確認しておきましょう。
■金利は毎月変わっていく
検索結果で、ある程度の返済額がわかっても金利は今のままで申し込みできるとは限りません。
しかし、0.01パーセントの金利差が如実に総返済額にあらわれることが住宅ローンシミュレーションで確認できると思います。
ただ、一般的に低金利なところには、また別の仕組み(フラット35であれば融資手数料やキャンペーン金利が存在するなど)が発生することがあるため、地道にこつこつと絞り込みをかけていくことが大切です。