住宅購入の上手な値引き交渉テクニック |
いざという時になると「まけてもらえまへん?」となかなか言えないのが日本人です。しかし、そん日本人の中にも値引き交渉が格段に上手な人々がいるのです。そう、それはなんといっても商人の町、関西に住む人たちです。上手な値引き交渉テクニックを、関西の人から学びましょう。
■(ポイント1) 値切り交渉できる環境を整える
関西の人は、初めて会った人にも「おっちゃん」「おばちゃん」「大将」と親しみをこめた愛称で呼ぶなど、相手に親近感を持ってもらいながら、相手の懐に飛び込んで何を言っても良しとされる空気感を作りだすことがとても上手です。
「おっちゃん、家ってこんな高いん?えー、なんで?こんな払われへんし」このような会話が普通にやりとりできるまでの時間を、比較的早く短く作れるのが関西の人の特徴です。また、ここの会話がスムーズに進めば「まけてほしい」が言いやすくなるのです。
まずは自分の意見を率直に言える関係性を、相手との間に素早く作れるかどうかがカギといえます。
■(ポイント2) 環境が整ったら、「高いんじゃない?」と探りを入れる
物件が相場よりも高いか安いかは、あらかじめ調査しておく必要があります。ポイント1の段階で環境が整ったら、それとなく探りを入れてみましょう。
「だって、隣の家、新築で同じような物件で○○○○万円って出てたで、なんでこんなに違うん?」
この質問には、不動産業者も正直に答えざるを得ない部分が多く含まれています。なぜなら、「違いを説明する」ということが「実態を説明する」ということに直結しているからです。まずは相場と購入したい物件の違いを、事前にピックアップしておく周到さが必要でしょう。
■(ポイント3)「やっぱり高くて払えない」と「もう少し安かったら払えるかも」をしっかり伝える
ポイント2の段階を踏まえると、不動産業者に違いをかなり明確に説明されるはずです。でも、「そうか」と納得してはいけません。あきらめずに交渉を続けましょう。
「えー、でもこんな値段やったら、無理。でも1000万円くらいやったらな、買わんでもないけど」
この価格交渉では笑える範囲の値段で進めてみましょう。そこで笑いが起きれば、現実的な交渉に入るチャンスです。
■(ポイント4) 地道に間をとって交渉を続けよう!
ポイント3でほぼ交渉決裂に見せかけて、実は賢く間(あいだ)をとっているのが関西の人の上手な交渉テクニックです。
「1000万で無理やったら、間をとって1500万やったらどう?」
3000万円の物件の住宅購入を交渉している時、上記のような提案をされたら、ほぼすべての営業マンが「それはちょっと…」と断るはずです。しかし、ここからが関西の人の交渉テクニックの始まりともいえます。例えば「2000、2100、2200、2400、2500」と交渉の場が続いていったとします。それが一定期間にわたったとします。
「じゃあ、もういいわ…2850万だったら買う、もうそれ以上は絶対無理、なあお願い!」と頼み込まれたらどうしましょう?電卓をはじいて、取りあえず上司に確認する営業マンは多いのではないでしょうか。
■(ポイント5) ありがとう上手が、値引き上手
関西の人が値切り上手でも世間からたたかれることが少ないのは、「ありがとう」を伝えるのがとても上手でもあるからです。
「ありがとう~!」「ほんま、おおきに!」「○○ちゃん、一生の恩人やわ!ほんま助かった!」
これを言われると、値切りに努力した方も心地よいのです。値引き努力して良かったな、と思わせてくれるのが関西の人の交渉のうまさといえるでしょう。
値切り交渉は上手下手がわかれやすい分野ですが、どうせダメでも買わなければいいだけのことです。恥はかき捨てのような気持ちで、試してみるのもよいかもしれません。