ソフトバンクは31日、2012年4~12月期の連結決算を発表した。売上高は2兆5,097億円(前年同期比4.7%増)、営業利益は6,001億円(同12.6%増) と増収増益だった。ソフトバンクでは来年度の国内事業の営業利益を8,000億円台に設定する。同日、決算説明会に登壇した孫正義社長は「はるか雲の上の存在だったNTTドコモに並ぶ」と宣言した。
国内事業ではウィルコム、イー・モバイルの買収により2012年12月に4,000万回線に到達した。iPhone、iPad、みまもりケータイ(防犯ブザー付き携帯電話)の販売が好調に推移したこともあり、2012年4~12月期の純増数は237万3,000件を記録。年間純増数ランキングでも5年連続でNo.1となった。
ARPU(1契約あたりの月間平均収入)に関してはNTTドコモ、KDDI(au)が下落を続ける中、ソフトバンクはここ数年で増加傾向を示している。孫社長は「純増数No.1を継続しながらARPUを下落させないというのは、大変むずかしいこと。だから売り上げが伸びている」と、業績が好調であることをアピールした。
ソフトバンクはこの9カ月間の営業利益で6,000億円の大台に乗せ、NTTドコモの営業利益に迫っている。中でも好調なのが移動体通信事業の売上で、前年同期比4.9%増の1兆6,978億円を記録。営業利益は同12.5%増の3,899億円となった。データ収入に関しては、同17%増の6,978億円と大幅増収を記録している。
NTTドコモの営業利益は過去6年間、8,000億円規模で横ばいを続けている。ソフトバンクでは来年度、その水準に達する見込みだ。孫社長は「ほど遠い道のりで、たどり着くことさえできるかわからなかった。しかし着実に近づき、到達できるレベルまできた」と胸を張った。
(記事提供: AndroWire編集部)