消費者庁は1月31日、インターネットにおける健康食品等の虚偽・誇大表示について、改善要請などを行ったと発表した。

同庁は、2012年7月~9月の期間、インターネットにおける健康食品などの虚偽・誇大表示の監視を実施。ロボット型全文検索システムを使用し、「放射線」「免疫力向上(アップ)といったキーワードによる無作為検索の上、検索されたサイトを目視により確認を行ったという。

その結果、51事業者が取り扱う53商品の表示について、健康増進法第32条の2第1項に違反する恐れのある文言などを発見。これを受け、同庁は31日にこれらの事業者に対し、表示の適正化を求めるメールを送信するとともに、このことをショッピングモール運営事業者にも通知し、協力を要請したとしている。

今回、実際に表示されていた健康保持増進効果などを一部紹介すると、生鮮食品(農産物)では「抗被曝の効果、デトックスの効果を有すること等を標榜する表示」、加工食品(農産加工品、水産加工品)では「放射能・放射性物質セシウムを体内に取り込まない、または体内に蓄積されたものを排出する効果、放射性ヨウ素を防御する効果、有害物質汚染リスクを軽減する効果を有すること等を標榜する表示」が見られた。

飲料など(茶、コーヒーおよびココアの調整品、飲料)では「放射線の内部被曝を予防する効果、放射性ヨウ素・放射性ストロンチウム・重金属を除去・体外に排泄する効果等を標榜する表示。白血球減少症、白血病、肝臓ガンの発症を予防する効果等を標榜する表示」を確認。

また、いわゆる健康食品(カプセル、錠剤、顆粒状等)では「被曝から身体を保護する効果、放射線障害の予防効果、放射性ヨウ素、セシウム、ストロンチウム、重金属を吸着し、体外へ排出する効果、有害物質や老廃物を排泄する効果等を標榜する表示。ガン細胞の消滅、自然死を誘導させる効果、抗腫瘍・抗ガン効果等を標榜する表示」が発見されたという。

同庁は引き続き、これらの広告などを監視し、法に基づく適切な措置を講じていくとしている。