「寺山修司の原稿と本 - 寺山修司の直筆原稿と生前全著作」告知ポスター

東京都渋谷区のポスターハリスギャラリーは2月1日より3月3日まで、寺山修司没後30年記念「寺山修司の原稿と本 - 寺山修司の直筆原稿と生前全著作」を開催する。

読者を挑発する「武器」としての寺山の著作を展示

同展覧会では、寺山の墓標ともいうべき、第1作品集『われに五月を』(作品社/1957年1月1日)から『ニーベルゲンの指輪・ラインの黄金』(新書館/1983年4月10日)まで、寺山修司の生前の全著作187冊(編著・翻訳含む)を展示する。

『われに五月を』には、寺山の文学的エッセンスのすべてが詰めこまれた最初の作品集。『ガリガリ博士の犯罪画帖』(1970年)では単なる戯曲を掲載した本ではなく、演劇そのものを書物にしようと試みているという。

宇野亜喜良と組んだ新書館のフォア・レディース・シリーズは、寺山の文章だけでなく、造本、装丁も含め本そのものが乙女心をくすぐるような仕掛けになっている。粟津潔が装丁の『地獄篇』(1970年)には、"なぜか"ろうそくと火縄が付録に付いている。

寺山修司の「本」は、書物であることを超えて、読者を挑発する「武器」として存在しようとしたかのように、さまざまな仕掛けや実験がほどこされているという。

最初の作品集『われに五月を』(左)と、さまざまな仕掛けがほどこされた著作

会場は、ポスターハリスギャラリー(東京都渋谷区道玄坂2-26-18 朝香ビル103号)。開催日時は、2月1日~3月3日13時~19時。最終日は17時まで。休廊日は、月曜日(祝日の場合は翌日)。入場料は、一般500円、学生300円。再入場可・半券提示で会期中何度でも閲覧可能。

また、2013年に開催の寺山修司関連 演劇・映画・展覧会のチケット持参で半額となる。その他、詳細はポスターハリスギャラリーWebページまで。