総合医療メディア事業を手掛けるQLifeはこのほど、「2012年 "がん情報の不足感"実態調査報告書(後半編)」を発表した。同調査は20~80代のがん当事者2,210人(がん患者1,574人、家族636人)から協力を得て実施したもの。
治療しても見通しが厳しい場合、ありのまま伝えてほしい人は74.1%
「自分自身が"治療をしても見通しが厳しい"状況だったら、今後のことをどのように伝えてほしいか」を聞いたところ、がん当事者の74.1%が「生存率などの数字をありのまま伝えてほしい」と望んでいた。「厳しい見通しは伝えてほしくない」と答えた人は3.2%だった。
情報は「事務的に淡々と伝えてほしい」と願う人も
「治療をしても見通しが厳しい状況を主治医から伝えられる場合、どんなコミュニケーション上の配慮を医師に望むか」を聞いたところ、もっとも多かったのは、言葉づかいや正確性などの「表現に配慮」で27.2%。次いで「態度」(14.0%)となった。ただし、「特に配慮はいらない」と考えている人も21.9%いた。
また、人によって正反対の要望を持っていることが少なくないことがわかった。例えば、あえて「感情的な言葉は止めて」「ドライに、淡々と伝えて」「機械的に/事務的に言って」と希望する患者や家族もおり、必ずしも"患者の心情に寄り添う"姿勢が好まれているわけではなかった。調査の詳細は「QLifeのニュースリリース」で閲覧できる。