Windows 8に対応した「HD革命/Partition EX2」が登場
4テラバイトクラスのHDD(ハードディスクドライブ)が二万円台で入手可能になった時代になると、各所に散乱するデータを一カ所で管理することが容易になるため、ホストドライブの換装やデータ用HDDの増設用に導入する方も少なくない。また、大容量化に伴い、複数のOS(オペレーティングシステム)を一台のコンピューターで利用したいという方もおられるだろう。
現行のWindows 8は、タブレットPCで動作するように設計されたモダンUI(ユーザーインターフェース)を搭載し、その評価は意見が分かれるところだが、OSとしての性能は確実に向上している。それでも以前のWindows 7やLinuxなど異なるOSとデュアルブートしたいケースや、場合によっては古い周辺機器を利用するため、Windows XPを併用する場面がない訳でもない。
OS領域とデータ領域の切り分けやデュアルブート環境の構築は、OSをインストールする前に割り当てる容量を計算し、適切なパーティション分割を行わなければならない。だが、既にOSが稼働し、さまざまなアプリケーションをインストールしている状態を破棄するのは無駄以外の何ものではない。そこでパーティションを操作するツールが必要となる。
そもそもパーティションとは、HDDを論理的に分割する技術だが、古いBIOSでは起動プロセスに渡す数値の制限により1024シリンダ(256ヘッド/64セクター)以降にOSのブートマネジャーが書き込まれると、OSが起動できないという制限があった。そのため、MS-DOS時代は起動およびOS用パーティションとデータパーティションを切り分けることを求められたのである。また、断片(フラグメント)化を避けるため、ディスクに書き込む内容によってパーティションを使い分けるというテクニックも存在した。後者に関しては現在のWindows 8でも活用可能だ。このようにパーティション分割は、必要性と利便性によって現在に至っている。
そのため各OSには、標準でパーティションを操作するツールが用意されてきた。MS-DOSやLinuxなら「fdisk」、Windowsならば「ディスクの管理」で操作可能である。これまではBIOSが管理するMBR(マスターブートレコード)がパーティションを管理し、UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)では、GPT(GUIDパーティションテーブル)が管理することで切り分けが可能だ。しかし、これらのツールは稼働中のOSに対してパーティション操作を行うのが難しい。つまり、既存環境を残したままパーティション操作を行うには、サードパーティ製パーティション管理ツールが必要となるのだ(図01~02)。
そこで紹介するのが「HD革命/Partition EX2 Windows 8対応」。文字どおりWindows 8に対応したデスクトップアプリである。機能的には2011年11月18日に発売された「HD革命/Partition EX2」と大差はなく、Windows 8 32/64ビット版への対応とCD-ROMから起動した際のベースとなるWindows PE(プレインストール環境)も32/64ビット版を用意した。なお、同製品をWindows 7やWindows Vista、Windows XPにインストールする場合は「HD革命/Partition EX2」が自動選択されるという(図03~04)。
図03 Windows 8に対応した「HD革命/Partition EX2 Windows 8対応」。アカデミック版やダウンロード版も用意されている |
図04 インストールせずに使用する「HD革命/Partition EX2 Windows 8対応 CD起動版」 |
それでは、次ページから「HD革命/Partition EX2 Windows 8対応」の機能を復習しつつ、Windows 8上での動作を検証する。