20代と30代の住宅購入、どのように違いがでる?

しっかり頭金をためてから住宅購入を考える方もいれば、若いうちに買っておいて、早めに住宅ローンを終わらせようと住宅購入を計画する人もいます。年代別に住宅購入した場合の違いを確認してみましょう。

■20代での住宅購入した場合のメリット・デメリット

・メリットは返済期間を長く設定できること

住宅ローンの返済期間を長く設定することで、毎月の支払額を少しでも低く抑えることができるのが20代で購入した場合のメリットです。

また、家計に余裕が出てきたら繰り上げ返済するといった選択肢が生まれるのも魅力です。

ただし、頭金の準備が少なく返済期間が長い分、金利負担が大きくなることも視野に入れておかなければなりません。

・デメリットは生活が不安定なこと

一方で、収入が低収入であることと、頭金があまり用意できないというデメリットも存在します。

低収入で住宅ローンをまかなう場合、固定資産税や修繕費の積み立て、建て替え費用の積み立てや管理費などが、家計の思わぬ圧迫要素となることがあります。

また、「ボーナス払いで返済を考えていたのに、思ったほどボーナスが支払われない!」なんていうこともありがちです。

■30代で住宅購入した場合のメリット・デメリット

・頭金を準備してから住宅購入できるので、リスクを抑えられる

頭金があるのとないのとでは、住宅ローンで抱えるリスクに大きな差が生まれます。

また、税金の知識、不動産への知識も深められ、ライフスタイルがある程度決まってから住宅購入を検討できるため、失敗を避けられる可能性も大きくなります。

同時に、30代ではすでにお子さまがいるご家庭が多くなり、住宅にかける費用と教育・子育てにかける費用とのバランスに見極めがつきやすく、返済可能額がいくらなのかの試算も立てやすくなります。

・返済期間が短く、老後が不安になってしまう

例えば30代で35年ローンを組んだ場合、単純に計算しても65歳以上までローン返済負担がのしかかることになります。

定年がどんどん前倒しになるご時世、65歳で無職になった場合にローン返済があるのとないのとでは将来への不安にも大きな差が生まれます。

また、既にお子さまが大きくなりつつある30代では、教育費の負担が大きくなります。せっかく準備して進めてきた住宅ローン返済プランが、子どもへの予定外出費で家計を圧迫することも。

「いつ住宅を購入すればいいのか?」という答えに正解はありません。自分のライフスタイル、ライフプランを考慮すると同時に、物件購入額は年収の5倍までという原則を守り、無理な返済計画を立てないということが、何よりも安心できる暮らしづくりにつながると言えそうです。