デジタルライフ推進協会(DLPA)は1月23日、自宅にあるDLNA NASに外出先からアクセスして、録画された放送番組を視聴できる新機能についての「リモートアクセスガイドライン」を策定した。リモートアクセスガイドラインは「DLNA NASガイドライン」の新レベルとして盛り込まれる予定だ。
DLNA NASガイドラインは、現在レベル1~3までが策定されている。レベル1が著作権保護されていないビデオ(動画)・写真・音楽ファイルのホームネットワーク内での共有。
レベル2は、レベル1の内容に加えて、デジタル放送の番組を録画したものなど著作権保護されたコンテンツのホームネットワーク内への配信と、ムーブインに対応している。レコーダーや録画対応テレビなどから、NASに録画することができる。
レベル3は、レベル1と2の内容に加えて、ネットワークダビング機能に対応している。いったんNAS側に保存された著作権保護されたコンテンツを、レコーダーなどに書き戻すことができる。つまり、NAS内のコンテンツをBDやDVDに書き込みすることが可能となるわけだ。
リモートアクセスガイドラインは、2012年にDTLA(Digital Transmission Licensing Administrator)が策定したDTCP+に準拠している。DTCP+では、DTCP-IPに対応したサーバー内のコンテンツをインターネット経由でも再生できるようになっており、今回策定されたリモートアクセスガイドラインは、そのための共通仕様となるもの。サーバー構成のガイドライン、デバイス管理機能、P2Pセキュアトンネルの構築、セキュリティ確保に関するガイドラインなどが含まれている。
また、デジオンは、このリモートアクセスガイドラインに対応したオンラインサービス「DiXiM リモートアクセスサービス」を2月よりスタートする。同サービスは、DTCP+のリモートアクセスに対応したサーバーとプレイヤーで、インターネット経由のDTCP-IP接続を実現するクラウドサービス。自宅に置かれたサーバーとプレーヤーの認証をクラウド側で行い、インターネット経由でコンテンツのストリーミング再生を行う。
現時点で同サービスに利用可能なサーバーは、アイ・オー・データ機器の「HVL-A」シリーズのみで、同シリーズを購入すると、プレーヤーソフト「DiXiM Digital TV 2013」をダウンロードできる。DiXiM Digital TV 2013の動作環境はWindows XP/Vista/7/8で、XPとVistaとは32bit版でのみ動作する。また、プレーヤー側で使用するディスプレイはデジタル接続かつHDCP対応でなければならない。なお、デジオンでは、DiXiM リモートアクセスサービスに対応したアプリケーションを、PCや組み込み機器、モバイル機器といった各プラットフォーム向けに開発中で、順次提供を開始する予定だ。