映画『二流小説家 -シリアリスト-』で映画初主演を務める上川隆也

俳優の上川隆也が、2013年6月に公開が予定されている映画『二流小説家 -シリアリスト-』で映画初主演を務めることが24日、明らかになった。

本作は、ニューヨーク生まれデイヴィッド・ゴードンが2010年に発表したデビュー小説『二流小説家』(原題"The Serialist")を映画化した作品。デイヴィッドが執筆した原作は、アメリカにおけるミステリーの最高峰「ミステリー界のアカデミー賞」とも呼ばれる「MWA(アメリカ探偵作家クラブ)賞」(エドガー賞)の2011年度ベスト・ファースト・ノヴェル(最優秀新人賞)にノミネートされた今最も注目されている著者の一人であり、2011年度のミステリー賞を総なめにしている。ここ日本でも、「このミステリーがすごい!」2012年版海外編(宝島社)、「ミステリーベスト10」2011年海外部門(週刊文春)、「ミステリが読みたい!」2012年版 海外編(早川書房)と、いずれも第1位を獲得し、史上初の三冠を達成したベストセラーミステリーとなった。

物語は、二流の連載小説家と一流の連続殺人犯という原作の設定はそのままに、日本国内を舞台としている。上川が演じる主人公・赤羽一兵は、エロ本の連載を細々と続ける売れない小説家。そして、12年前に4人の女性を殺害、それぞれの頭部を切断し花をあしらえた写真を警察に送り付け、日本中を恐怖に陥れた凶悪な殺人鬼・呉井大悟。全く接点のないこのふたりが刑務所内で交わしたある取引から、物語は何重にも底が現れるノンストップ・サスペンスとして展開していく。再び起こる連続殺人――それは"再び頭部を切断され、花をあしらわれた死体"であり、手口も12年前と同じだった。しかし、呉井には刑務所の中という完璧なアリバイがあり、赤羽は容疑者として追われながらも事件解決のために犯人を追跡する。

今回の映画初主演について上川は「小説を読了して本を閉じた時、これを原作とした作品が、自分の初主演映画になるのだと、身の震える思いがしました。邦題のとおり、うだつの上がらない二流の小説家が主人公ですが、原作の"海外ミステリー初の三冠"に負けない、"一流のエンターテインメント"として映画もお届けできる様に、全力で取り組みたいと思います」と、名作に挑む意気込みを語っている。

映画『二流小説家 -シリアリスト-』そのほかのキャストについては後日発表予定。