富山県西部に位置する高岡市と氷見(ひみ)市では、町のあちこちでアニメキャラに出会えることをご存じだろうか。実は高岡市は『ドラえもん』の作者 藤子・F・不二雄先生の出身地、氷見市は『忍者ハットリくん』『怪物くん』の作者 藤子不二雄A先生の出身地ということで、町を歩けばおなじみのキャラクターに出会えるのだ。
『ドラえもん』の世界に入り込んだような気分に
まず、藤子・F・不二雄先生が生まれた高岡市の「高岡おとぎの森公園」に足を運んでみよう。そこにはなんと、『ドラえもん』でおなじみの土管のあるあの空き地が! 土管のまわりには、ドラえもん、のび太くん、ジャイアン、しずかちゃんらの姿。まるで漫画の世界に入り込んだようだ。
他にも、『ドラえもん』の登場人物やひみつ道具が描かれた大きな日時計があるし、近くのビルには壁一面に『ドラえもん』のイラストが描かれている。ここに来るだけで、誰もが笑顔になれること間違いなしだ。ちびっ子にも大人気で、晴れた日には子どもたちの元気な声が響きわたるそうだ。
歩いているだけでワクワクしてくる氷見市の「まんがロード」
今度は、藤子不二雄先生の出身地・氷見市に向かってみよう。氷見といえば、冬場はピチピチの寒ブリで有名だが、アニメキャラたちも負けてはいない。町のあちらこちらで元気な姿を見せてくれている。
市内中心部には、アニメキャラが点在する「まんがロード」が整備されている。メインストリート潮風通りを歩けば、アーケードの柱やポストの上にハットリくんやシンちゃんなどおなじみのキャラクターが出迎えてくれる。その数8種16体。歩いているだけでワクワクすると評判だ。
潮風通りを抜けると、湊(みなと)川にかかる「カラクリ時計」が見えてくる。定刻になると、アニメのテーマ曲に乗ってハットリくんらが出現し、からくりショーを繰り広げる。この珍しい光景を見に訪れる観光客も多いという。
藤子不二雄A先生の生家である光禅寺では、忍者ハットリくん、怪物くん、プロゴルファー猿、喪黒福造(もぐろふくぞう)の等身大の石像が迎えてくれる。さらにお寺の中には、喪黒福造のだるま像が描かれたついたてや、両先生が過ごしたトキワ荘の先輩・手塚治虫先生から譲り受けたという机も。藤子不二雄ファンなら、一度は足を運びたい場所だ。
両先生の世界をあらためて知りたいと思った人には、「潮風ギャラリー」がおすすめだ。ここでは貴重な原画が展示されているほか、トキワ荘14号室が再現してあり、藤子不二雄ワールドの息吹を感じることができる。
キャラクター電車で市内をめぐってみよう
高岡、氷見を訪れたら、キャラクターのラッピング電車にも乗ってほしい。
高岡市内の万葉線では、路面電車「ドラえもんトラム」が走っている。どこでもドアのような入り口を入ると、ドラえもんたちのニッコリした笑顔。ドラえもん仕様のつり革やひみつ道具のイラストなどは、大人でもはしゃいでしまいそうなかわいらしさだ。ドラえもん誕生100年前を記念したもので、2013年8月31日までの期間限定運行となっている。
一方氷見市では、「忍者ハットリくん列車」が走行中。富山の名峰・立山(たてやま)をバックに、ハットリくんたちが飛び回る様子を描いたラッピング列車だ。車内放送にもハットリくんが登場し、乗客たちを楽しませている。
両市にはこのほかにも藤子不二雄先生ゆかりの地が数多くあり、巡礼と称して訪れるファンが多いとか。国民的漫画『ドラえもん』『ハットリくん』誕生につながるルーツが感じられる高岡市と氷見市。興味のある人はぜひ、キャラクターたちに会いに行ってみよう。
●information
富山県氷見市観光情報サイト「きときとひみどっとこむ」