説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりが正しく理解していないこともあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は「終了させてもバッテリーを消費する3種のアプリとは?」です。

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iPhoneは、内蔵のリチウムイオンバッテリーで動作します。画面になにか表示したり、アプリを動作させたり、メールの送受信など通信機能を利用したり……電話の待ち受け状態でもバッテリーを消費しますから、なにもせず放置しておいても、2~3日もすればバッテリー残量はゼロにります。いろいろ使うと1日もたせることすら怪しい、という人も多いことでしょう。

バッテリーの減り方は、利用する機能や使い方によって変わります。たとえば、派手なグラフィックを多用するアクションゲームは、その裏側では描画エンジンを酷使し複雑な演算を行っていますから、みるみるバッテリーが減っていきます。

通信機能を利用するアプリも、バッテリーの減りを早くします。「マップ」や「Google Maps」といった地図/ナビゲーション系アプリがその典型例で、移動に伴い画面描画を頻繁に繰り返すだけでなく、位置情報を正確にとらえようと携帯電話基地局の捕捉も行います。インターネット回線を利用した音声通話(VoIP)アプリ、特に待ち受け状態を伴うものは、バッテリーを消費します。

バッテリーの消費量が多いアプリの使用時間を短くすることが、バッテリーを長もちさせるコツですが、守っているにもかかわらず消費量が多く感じられることもあります。原因はいくつか考えられますが、ここではもっとも効果的な1つを紹介します。

それは、閉じただけでは完全に終了されないアプリがあること。iOSでは、アプリ動作中にホームボタンを押すと、画面が閉じられても最大10分程度バックグラウンド -- 画面に表示されてはいないが動作し続けている状態 -- で動作します。つまり、画面を閉じてしばらく待てば、ほとんどのアプリは完全に終了しバッテリーを消費しなくなりますが、これには例外があるのです。

その例外というのが、VoIP(音声通話)と位置情報、オーディオの機能を持つアプリです。これらのアプリを利用し、ホームボタンを押して終了させたつもりでも、バックグラウンドで動作し続けますから、当然バッテリーを消費します。VoIP/地図/オーディオ系アプリは、使い終えたあとは手動で完全終了しておいたほうがいいでしょう。

写真で解説

「マップ」などの地図/ナビゲーション系アプリは、画面のひんぱんな書き換えとデータ通信を伴うため、かなりのバッテリーを消費します。しかも、画面を閉じてもバックグラウンドで動作し続けます

ホームボタンをダブルクリックし、現れたアイコンのリストのうち、適当なものを長押ししてみましょう。アイコンが震えはじめるので、右上の「-」をタップすると、そのアプリが完全に終了します