日本科学未来館は22日、企画展「波瀾万丈! おかね道ーあなたをうつし出す 10の実験」を3月9日から開催すると発表した。

同展では、お金の使い方に現れる自分の意思決定と行動特性を、10の実験で明らかにしながら、人間の性質とお金、そして社会の動きとの関係をひも解く。「お金と正面から向き合い、行動するための心構えーいわば"おかね道"を身につける企画展」(日本科学未来館)となっている。

町を模した会場には、10の実験場を設置。それぞれの実験場では、(1)実験、(2)実験結果のタネあかし、(3)日常や社会への生かし方、という3つのステップを踏みながら、参加者のお金に対する行動特性を浮き彫りにしていく。

この実験は、実際に研究で用いられている手法をベースにしたもので、カジノや宝くじ売り場など擬似的な社会環境の中で、初対面の人との駆け引きや切迫した状況での選択などを体験する。

これらの実験で明らかになったいくつかの行動特性は、振り込め詐欺や年金問題など、さまざまな社会問題とつながっていることが分かってきているという。

企画展の背景にあるのは、「自然科学と社会科学の研究者たちが互いの領域を越えて手を取り合い、現代社会の具体的な問題解決に取り組もうとしている動き」(日本科学未来館)。脳科学、心理学、ゲーム理論、物理学、経済学の総力を結集し、「人間の意思・選択・行動の特性をふまえて社会の仕組みを考え直そうとする新たな潮流を紹介する」(同)。

会期は、3月9日~6月24日。開催時間は午前10時~午後5時。休館日は火曜日(ただし、祝日と春休み期間中は開館)。入場料は大人1,000円、18歳以下300円。団体(8人以上)は大人800円、18歳以下240円。小学校未就学児は無料。