日本チェーンストア協会は22日、2012年暦年のチェーンストア販売概況(会員企業57社、7,895店舗)を発表した。それによると、2012年の全国スーパー売上高は、既存店ベースで前年比1.9%減(店舗調整後、以下同)の12兆5,340億円で、16年連続の減少となったことがわかった。

暦年ベースの販売動向

梅雨明けまでは全国的に低温傾向が続き、冬物商品は好調だったものの、春物、夏物商品が苦戦。梅雨明け以降は夏物商品の売り上げも伸びたが、残暑が続いたため、秋物、冬物商品が低迷した。11月以降は気温の低下とともに冬物商品に動きが見られたものの、野菜の相場安なども影響して全体的に厳しい状況となり、前年と同水準を保つことができなかった。

月別に見ると、1月は、日本海側を中心とした大雪などの天候不順の影響もあり苦戦。2月は、冬物商品が好調だったほか、うるう年効果もあり7カ月ぶりに売り上げがプラスとなった。3月は、震災後の反動から衣料品は好調だったが、全体をカバーできず2カ月ぶりのマイナス。4月は、低温が続いたことや月初めに発生した低気圧の猛威などもありマイナスとなった。

5月は、子供の日などイベント関連は好調だったものの、ゴールデンウィーク後半の悪天候や中旬以降の低温が影響してマイナス。6月は、台風の上陸や大雨など天候不順もあり夏物商品の動きが低迷した。7月は、梅雨明け以降猛暑となったことから夏物商品が伸びたが、全体的には低調。8月は、夏物は好調だったが、野菜の相場安やさんまの不漁といった水産品の不調もありマイナスとなった。

9月は、残暑の影響で季節商品が苦戦。10月は、中旬以降の気温低下とともに秋物・冬物商品に動きがみられたが、全体を押し上げるまでいかなかった。11月は、秋物・冬物商品は好調だったものの、食品全般が低迷し苦戦。12月は、後半以降衣料品の動きが鈍くなったという。

部門別売り上げを見ると、食料品は前年比2.0%減の7兆7,454億円。夏場から冬場にかけての野菜の相場安や、水産品の不調などが影響したと見られる。衣料品は前年比1.7%減の1兆3,469億円。第1四半期は前年を上回ったものの、それ以降は前年よりマイナスとなった。このほか、住居関連品は前年比1.9%減の2兆5,955億円、サービスは前年比1.2%減の421億円、その他は前年比0.9%減の8,041億円となった。