CES 2013のプレスカンファレンスで電撃発表されたNVIDIAの携帯ゲーム機「Project SHIELD」。CESの会場で試作機の実機展示があったので、ブース担当者から得られた情報も交えつつ、もう少しだけ紹介しておきたいと思う。
Project SHIELDは、Tegra 4をベースに、NVIDIA独自の携帯ゲーム機を開発する計画のコードネーム。SHIELDのハードウェアは、ゲームコントローラ状の本体に、1,280×720ドットの5型ディスプレイ(タッチ操作対応)を組み合わせ、メインのSoCにTegra 4を内蔵、制御OSにはAndroid 4.1 Jelly Beanを採用している。インタフェースはHDMI、micro SD、USB、ステレオミニジャックで、無線LANも内蔵する。
ゲームは、NVIDIAのTegraZoneのゲームストアから最適化された高品質のタイトルをダウンロードできるほか、Android 4.1対応のゲームタイトルも遊ぶことができる。一般的なAndroid端末として、各種Android向けアプリケーションやサービスなどの利用も、もちろん可能だ。
ほかSHIELDならではの機能として、別途GeForce GTX GPUを搭載したPCを用意しておくと、そのPC上で動作処理するWindows向けリッチゲームを、無線経由にてProject SHIELD側にリアルタイム配信し、手元のProject SHIELDハードウェア上でプレイできる。また、HDMIを通して、大画面TVにすべてのProject SHIELD上の画面を出力でき、TV画面でリッチゲームやアプリケーションを楽しむことも可能だ。
発表時点では不明瞭であった販売計画については、ブース担当者によって説明があり、ワールドワイドで何らかの販路をつかって販売することが明言されている。発売時期は北米市場では今年のQ2を予定しており、価格については依然として決定していないとのアナウンスであった。
Tegra 4のパフォーマンスデモその1。影や環境光などもリアルタイム処理していると見られるリッチな3Dゲームが動いている |
Tegra 4のパフォーマンスデモその2。4K動画のスムーズな再生を公開していた。さらにHDMI経由でTVに出力している |
動画 |
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筆者が下手なので動きがぎこちないが、Tegra 4デモのゲームプレイの様子 |
会場ブースでは、Tegra 4そのもののデモとして、4K動画のストリーミングや、ハイデフ3Dゲームの動作デモなどが披露されていた。一方でSHIELDの試作デモ機については、触ることができない状態でケースの中に設置され、ディスプレイには各種の動作デモらしきものが流されていたが、スタッフによれば、すべて"ムービー"であるとされた。
動画 |
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展示のあったSHIELDを撮影した動画。ディスプレイ上で流れている映像は単なるムービーとのことだったが、Tegra 4で実現する映像であるという |
同機については、単なるモックアップである可能性もある。なお、製品化でターゲットとしているバッテリ駆動時間はゲームプレイで5~6時間、一般アプリケーションで12時間とのことだった。