今、大学生の間で、社会貢献活動を行なう団体が数多く存在している。そんな中、実はあの体を張ったアクションと伝統芸的な笑いをミックスさせた老舗の格闘技団体が世の中に笑顔と元気を届けようとひそかに立ち上がっている。その団体は、「UWF関東学生プロレス連盟」。主に首都圏の大学に通う大学生たちで構成しており、普段は、学業とバイト、そしてトレーニングに明け暮れるごく普通の大学生たちだ。
「学生プロレス(略して学プロ)」というと、学祭シーズンのときに突如現れ、派手な衣装とパフォーマンスで笑いをかっさらうお兄さんたちくらいしか連想できない人も多いのでは。実際に見てみると、アクロバティックな技や迫力あるパフォーマンスに魅了されうかつにも大ファンになってしまうことも……。そして、あの軽快な実況中継と「ワザ」というより「ネタ」の完成度の高さで笑いをとるのも学プロの大きな醍醐味のひとつだ。
そんな彼らが、街の活性化や福祉施設の盛り上げに一役買っている。神奈川県相模原市で行われた「津久井やまびこ祭」では、神輿をかつぐなどして、お祭り全体を盛り上げた。また、9月には、都内の介護施設で興行を行ない、大勢の老人たちを笑顔にした。UWF関東学生プロレス連盟代表の佐々木さんは、「先輩たちの伝統を受け継ぎ、これからもいろんな場所で、僕たちのパフォーマンスを見てもらいたい。子供からお年寄りまでいろんな世代の人たちに元気を与えていきたい」と語る。
いま、来年の春に向けて、「あなたの街、学校、会社に出張します!『プロレスで新入生・新人を応援』プロジェクト 」という、新たな試み企画している。