富士通研究所は、同社が開発する映像媒介通信技術を応用し、PC画面を携帯電話/タブレットなどで撮影することで、画面に表示されているファイルをPCから携帯電話に転送する技術を開発したと発表した。

同社の映像媒介通信技術は、テレビと携帯電話間での映像を介した通信技術で、目には見えない通信情報を映像に重畳し、その映像を携帯電話のカメラで撮影することで通信を行うというもの。

今回、発表した技術では、IPアドレスなどの端末固有の情報を目に見えないようにPC画面へリアルタイムに重ね合わせることで、PC画面を携帯電話のカメラで撮影するだけで被写体のPCを特定。自動的に被写体PCと携帯電話間の通信を確立し、画面に表示されているファイルを携帯電話へ転送することができる。

今回発表したファイル転送技術の提供イメージ

同技術により、複雑な操作なしで簡単にPC内のファイルを携帯電話で閲覧できる。プレゼン資料が投影されたスクリーンから複数人が同時にプレゼン資料を携帯電話にダウンロードしたり、携帯電話で撮影した写真をPCに転送するといったことが可能になるという。

同技術は、スペイン・バルセロナで2月25日から28日まで開催するモバイル関連製品の見本市「MWC 2013 (Mobile World Congress 2013)」に出展する予定。

(記事提供: AndroWire編集部)