就職活動の時期になると、毎年のように話題にのぼる「学生が選ぶイメージの良い企業ランキング」。では、ビジネスマンはどんな企業・団体に良いイメージを抱いているのでしょうか。今回はビジネスマン500人(男性248人、女性252人)にアンケートを実施し、その疑問に迫ってみました。
【福利厚生が充実している企業に人気が集中】
・タニタ 「社員食堂が魅力的。働くだけで痩せそうな気がする」(男性/30歳/情報・IT) ・Facebook(フェイスブック) 「先日TVで特集されていたのをみて、社内環境が良さそうだった。三食無料で利用できる社内食堂はうらやましい」(女性/47歳/その他) ・資生堂 「女性が多く活躍していて働きやすい制度が充実していそうだから」(女性/29歳/不動産)
福利厚生が充実している社風を挙げていた人の割合は、約3割弱。福利厚生は企業によって千差万別ですが、いきいきと最大限の力を発揮して働くためには福利厚生の充実が必要だというのは、実際に社会を経験しているビジネスマンだからこその実感かもしれません。また、社風が魅力的な企業、女性が働きやすい企業が人気を集めました。 「自分が入社したらこんな風にしたい」と、社内環境に踏み込んだ意見が多かったのも、ビジネスマンならではの結果と言えるでしょう。
環境だけでなく、仕事のやりがいなどを重視して下記の企業を挙げる人もいました。 ・Google(グーグル) 「自分のやりたいことが自由にできそうだから」(男性/28歳/情報・IT) ・Microsoft(マイクロソフト) 「死ぬほど忙しいとは思いますが、一度マイクロソフトで働いてみたいですね。自分の世代にとっては、アメリカンドリームを体現した会社といえば、マイクロソフトですから」(男性/42歳/その他) ・トヨタ自動車 「日本の一流企業の業務内容、社風に興味がある」(男性/29歳/商社・卸) ・リクルート 「個性を高く評価してくれるイメージがあります」(男性/32歳/その他) ・日本中央競馬会 (特殊法人) 「一ビジネスマンとして一競馬ファンとして、もっとこうすれば良いのにと思う部分がたくさんある。僕の力で競馬ファンの希望を実現させたい」(男性/33歳/情報・IT)
また、その企業が作りだす商品そのものに魅力を感じるという声もありました。
・京成バラ園 「10年ほど前から妻の影響でバラが好きになったのだが、特に好きな品種を作っている会社なので」(男性/46歳/アパレル・繊維) ・諸橋酒造 「『景虎』が好き。杜氏になりたい」(女性/25歳/電機) ・岩波書店 「後世に残る書籍をたくさん出している。未来につながる商品を作るというのはとてもやりがいのある仕事だと思う」(女性/29歳/マスコミ・広告)
商品そのものがいかに認知されるかはもちろん、福利厚生や社風の良いイメージは、企業のCSR(企業の社会的責任)・PR・メディア活動によって作られるもの。そこで、企業の代表的な広報活動であるテレビCMについて、さらにアンケートを実施しました。
【心を動かすCMが企業イメージの向上に】
・ソフトバンク・「SoftBank 4G LTE」編 「ELT(Every Little Thing)でどこまで引っ張るつもりなのか、気になって仕方ない(男性/29歳/印刷・紙パルプ) ・トヨタ自動車・実写版ドラえもん 「“免許をとろう”をテーマに、自動車メーカーとして若者のクルマ離れに警鐘を鳴らしているがおもしろい」(男性/23歳/食品・飲料) ・ACジャパン・ぽぽぽぽーん(公益社団法人) 「震災で、故郷の人たちと誰ひとり連絡が取れずに不安が募っていた時、TVから流れてきたこの脱力系のCMが私の緊張の糸をほぐしてくれた」(男性/ 23歳/運輸・倉庫) ・キリン・「新FIRE 息子へ」篇 「江口洋介が父親役として出演しているCM。“父さんはホームランを打たない、ゴールネットも揺らさない、でも仕事にはバントをする人が必要だ、パスを出す人が必要だ。父さんは見えない仕事に誇りを感じている”という言葉にものすごく共感! 初めてみたときは涙が浮かんだ」(男性/26歳/医療・福祉) ・キューピー・キューピーハーフ 「福山雅治がかっこいい。キューピーハーフの新しい食べ方を知ることができたのも収穫」(女性/28歳/医療・福祉) ・アフラック・「青いダック マキさん」篇 「“がんになってもわたし何で仕事を続けたいんだろう?”というセリフには、生きること、働くことの意味をとても深く考えさせられました」(女性/26歳/旅行・アミューズメント) ・大王製紙・GOO.N(グ~ン) 「もともとグーン製品への信頼があったが、嵐の松本潤が赤ちゃんと接する新鮮なCMは2012年でもっとも印象に残り、企業そのものに対してもより良いイメージを抱くようになった」(女性/33歳/団体・公益法人・官公庁)
商品や企業イメージの向上に、共感や感動、涙を誘うCMが、おおいに影響しているのは間違いなさそうです。情報の伝達手段が多様化したことで、企業PRに求められる役割もより重要性を増し、いまや企業のイメージ戦略は、売上だけでなく、「ここで働きたい」という動機づけにも直結しています。あなたが働きたいと考える企業の肯定的なイメージはどのように作られたものなのか、改めて考えてみるのもおもしろいかもしれません。
調査期間:2012/12/21~2013/1/8/アンケート対象:マイナビニュース会員/有効回答数:500人(ウェブログイン式)
文/ジーソン (エフスタイル)