第一生命保険は18日、同社のシンクタンクである第一生命経済研究所が実施した「消費行動に関する調査」の結果を発表した。同調査は、2012年9月26日~10月10日の期間に、第一生命経済研究所の生活調査モニターとその家族協力者のうち、1都3県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)在住の20歳~59歳の女性を対象に行われ、717名から有効回答を得た。

それによると、経済的に「ゆとりがある(かなりゆとりがある+ある程度ゆとりがある)」と答えた割合は54.9%となり、2010年の50.5%から微増したことが判明。年代別に見ると、「ゆとりがある」とした割合は50代が最も多く62.5%だったのに対し、30代は最も少なく47.3%だった。

自分に暮らし向きについて位置づけしてもらったところ、「中の中程度」が52.5%で最多。次いで、「中の下程度」が23.0%、「中の上程度」が19.9%、「下程度」が4.5%、「上程度」が0.4%となった。2010年と比べると、「中の上程度」の増加率が6.1ポイントと最も高い。また、年代別では30代で「中の下程度」(29.6%)「下程度」(4.9%)が多く、合わせて34.5%に上った。

こづかいの平均額は2万2,600円で、2010年の平均額2万5,700円より3,100円減少。子どもの有無別に見た場合、「小学生以下子ども有り」では1万4,900円、「中学生以上子ども有り」では2万2,100円、「子どもはいない」では3万7,600円となった。年代別では、20代が4万200円と最も高く、中でも「子どもはいない」20代では4万7,351円と飛び抜けて高かった。このほか、30代が1万9,700円、40代が1万9,500円、50代が2万4,000円となった。

こづかい額(子どもの有無別、年代別)(出典:第一生命保険Webサイト)

「しかしその20代も、そこそこの経済的ゆとりは感じつつも、自分の生活レベルを特段高いと考えているわけではなさそうです。20代が、30代・40代になって子どもを持つようになると、急に経済的にゆとりがないと感じることになるのでしょう」(第一生命)。

今後経済的ゆとりができた場合、どの支出を増やしたいか尋ねたところ(複数回答)、「貯蓄など財産づくり」が69.4%(2010年64.2%)でトップ。以下、「趣味・娯楽費」が46.2%(同35.8%)、「子どもの教育費」が32.2%(同22.8%)、「医療費」が26.2%(同21.6%)、「外食費」が21.4%(同11.6%)と続いた。

一方、今後支出を減らそうと思っている項目(複数回答)については、「外食費」が最も多く36.7%(2010年44.4%)。次いで、「食費(外食費は除く)」が33.0%(同27.2%)、「衣料費」が29.3%(38.4%)、「自動車や電化製品など耐久消費財」(同10.3%)と「趣味・娯楽費」(同15.5%)が同ポイントの13.9%、「交際費」が12.5%(同11.2%)となった。