フォルクスワーゲン グループ ジャパンはこのほど、グループ100番目となる工場をメキシコにオープンしたと発表した。エンジンを年間33万基生産できる能力によって、北米の生産ネットワークを強化する。

メキシコ・シラオエンジン工場。開所式も行われた

この工場はメキシコ中央部のグアナファト州シラオに位置する。1月15日に行われた開所式には、メキシコ大統領のエンリケ・ペニャ氏、グアナファト州知事のミゲル・マルケス氏、フォルクスワーゲンAG取締役会会長のProf.Dr.マルティン・ヴィンターコルン氏らが出席した。生産するのは燃費効率に優れるTSIエンジンで、メキシコのプエブラとアメリカのチャタヌーガにある完成車工場に供給される。

同社は北米でのマーケットポジションを強化することが、グローバル成長戦略の重要な要素だと位置づけている。北米工場で生産している新しいUSパサートのような現地化比率の高いモデルを数多く生産し、2018年以降に米国だけで年間100万台を販売する計画だ。

メキシコは同社にとって重要な生産拠点になっており、その歴史は60年に及ぶ。今回オープンしたシラオの工場の他にも数多くの工場があり、メキシコの産業を牽引している。その中でも最新の設備を導入したシラオの工場は、太陽光の活用などで環境負荷をきわめて低くしている。同社がこの工場に投資した資金は5.5億ドルにのぼり、年間生産能力は33万基、新規雇用の創出は700人以上となっている。