分譲住宅のメリット・デメリット

分譲住宅の購入は、注文住宅購入とは異なるメリットやデメリットがあります。購入する際は、当然それらを確認しておく必要があります。

■間取りをプロにおまかせできる!

「間取りは自分で自由に決めたい!」と誰しも思うものですが、実はこれ、とても大変なことなのです。

・水回りの問題

排水管は経年劣化によって詰まりやすく、傷みやすいものです。キッチン、風呂、トイレの配置によって排水管の配管は変わってきてしまいます。詰まりにくい排水管の配管、いざという時に交換できるような配管は、プロにおまかせするほうが安心です。

・窓側にどんな部屋を作るか?

リビングをベランダ側に設置する場合は明るくて問題ないですが、和室や居室を設置してしまった場合、明るすぎてしまったり、ベランダへの出入りに障害物などが多くなり、洗濯ものや布団干しが難しくなったりします。

・敷地の周囲に空き地がある場合

将来、周囲に建物が建つ可能性があります。もしそこに窓やベランダ、排気口を設置していたら、どのような影響があるかは言わずもがなですが、太陽光がどこまで確保できそうかは、プロでないと中々わからないです。

■住宅ローンが通りやすく、税金負担も比較的軽い?

注文住宅を購入する際は、まず更地を買い、そこから住宅を建築します。

これが何を意味するかというと、いきなり土地の上に新築一戸建てがある場合と、そうでない場合では、後者のほうが住宅ローンの審査が通りやすいということです。注文住宅の多くは建築確認後か、完成後でなければ住宅ローンが組めまないのです。

また、もうひとつの分譲住宅購入におけるメリットが、税金負担です。上に新築の建物がある土地と、更地とでは固定資産税の負担額が異なります。新築住宅には固定資産税の減税措置がありますが、更地にはそれがありません。

さらに、注文住宅の建築が遅れた場合には住宅用地として認めてもらえず、固定資産税の減税措置である「住宅用地の特例」が受けられなかった、なんていうパターンもあります。

■分譲住宅は、プロにお任せしすぎるリスクも

すべての業者が家づくりにうるさいプロであれば安心なのですが、中には利益をあげることを優先して、暮らしの安心や快適さを後回しにする業者も残念ながらいます。

そのような業者が手がけた家なのか、それとも細部までこだわった家なのかは、素人目にはわかりにくいものです。

分譲住宅だから…とすべてをまかせっきりにしてしまうと、後々思わぬ家のトラブルに悩まされることもあります。

分譲住宅は、あらゆる面でスムーズに新築住宅を手に入れる方法ですが、スムーズさばかりを追求しすぎると、後々金銭面や生活面で泣かされてしまうこともあります。

分譲住宅を見る目を養ったり、プロ同伴のもと住宅に欠陥や心配点などをチェックしてもらいながら選ぶ視点を持つことが大切といえるかもしれません。