楽天は17日、「楽天市場」の海外販売サービス「Rakuten Global Market」において、香港のユーザー向けに海産物の海外販売を開始した。
同サービスは、生鮮食品を保冷輸送する国際間小口保冷輸送を活用したもの。同社の子会社である楽天物流との連携のもと、ヤマト運輸と全日本空輸(以下、ANA)が共同展開している沖縄国際物流ハブを使ったアジア圏におけるスピード配送サービスの物流モデルを活用している。
スピード配送サービスでは、ANAの航空ネットワーク、24時間通関や国際物流特区での保税倉庫などの機能と施設、さらに海外の宅急便ネットワークを活かし、アジア各地域に向けた最短翌日配送による国際宅急便を提供。楽天は、このスピード配送サービスの国際物流ネットワークと日本国内のネットワークを利用することで、国際間の保冷輸送を可能としたとしている。
海外販売サービス第一弾として、北海道のタラバガニ、福井県のズワイガニ、長崎県のアワビなどの商品を、旧正月のホリデーシーズンに合わせて販売。日本の海産物への需要が高い香港の富裕層や日本人駐在員をターゲットとしている。
1月17日から1月末までの注文分を、楽天物流が楽天市場店舗から取りまとめ、ヤマト運輸との連携により、香港まで一括して新鮮なままで保冷輸送し、現地のクール宅急便で2月初旬頃に購入者の自宅に配送する。配送料は無料。
参加店舗は、北海道お土産探検隊、海鮮工房 礼文島の四季、よか魚ドットコム、越前かに職人 甲羅組の4店舗。商品価格は9,430円~3万円。
同社は、今後も「Rakuten Global Market」において、ヤマト運輸と連携し、国際間小口保冷輸送の対応商材や配達地域の拡大等を順次検討し、楽天市場店舗の海外向け販売を支援していくとともに、世界のユーザーに日本の商材を広く販売していく体制を整えていくとしている。