ドワンゴは15日、「ニコニコ超会議2」および「ニコニコ超パーティー2」に関する記者発表会を開催し、イベント内容の追加情報を発表した。
イベントの特別ゲストとして中日ドラゴンズのマスコット「ドアラ」が登場するほか、協賛企業にフジテレビなど12社が追加、さらに経産省に続いで総務省の後援が決定。また前回に引き続きミュージシャンの向谷実が鉄道関連の企画をプロデュース、新幹線の公開解体買い付けも行われる。
このほかにもさまざまな詳細情報が発表となったが、そもそも「ニコニコ超会議2」とはいかなるイベントなのか。いまいちピンときていない方のために説明していこう。
「ニコニコ超会議」は、2012年4月に第1回が開催されたニコニコ動画最大のリアルイベントだ。「ニコニコ動画を地上にだいたい再現する」というコンセプトのもと、幕張メッセの全ホールを貸しきって開催され、2日間での参加者は9万人を超えた。
その内容を一言でいえば"文化祭"である。「ボーカロイド」や「歌ってみた」「踊ってみた」、「ゲーム実況」に「東方Project」「アイドルマスター」など、ニコニコ動画に投稿されている人気動画ジャンルに関連したブースが多数設置され、ユーザーによるパフォーマンスや作品展示などが行われた。大勢でダンスをしている隣にアニメのイラストが描かれた"痛車"がずらりと並んだり、枝野経産相(当時)が田原総一朗らと討論するブースの近くではユーザー同士による本物の結婚式が行われたりと、通常のイベントではありえない混沌とした雰囲気がまさに「ニコニコ動画」という場を体現していたと言える。
その「ニコニコ超会議」が、今年の4月27日(土)、28日(日)に再び幕張メッセにて開催されるというわけだ。詳細情報は伏せられていたが、先日特別協賛として任天堂、後援として経産省が発表され大きな話題となっていた。さて、それでは今回発表になった続報を見ていこう。
まずは特別ゲストだ。前回に引き続き「アルパカ」と「ビリー・ヘリントン」が登場するほか、中日ドラゴンズのマスコット「ドアラ」が満を持して超会議に参戦する。いったいどんな形で登場するのか期待したい。なお、ドアラは「ニコニコ超会議2」と併催されるライブイベント「ニコニコ超パーティー2」にもパフォーマーとして出演する。
続いてはスポンサー企業の追加情報だ。新たに協賛企業として「株式会社フジテレビジョン」が、出展企業として「秋葉工房」「株式会社インターネット」「ODOROOM」「キャラモード(ハクバ写真産業株式会社)」「TamStar Records」「ドミノ・ピザ」「株式会社トランス」「ドリームクリエイター (テレビ東京)」「ピットクルー株式会社」「株式会社ピンクカンパニー」「1st PLACE株式会社/IA PROJECT」の計12社が加わり、また後援に総務省が加わることになった。通常のイベントであればある程度スポンサー企業のジャンルは固定されるが、ニコニコ超会議は面白いくらいにバラバラである。
続いては、前回も行われ好評を得た鉄道企画だ。今回も鉄道好きミュージシャンとして知られる向谷実がプロデュースし、大阪-上野間でブルートレイン「ニコニコ超会議号」を運行する。前回は早い時間の出発で会社員の参加が困難だったことから、今回は大阪駅の出発を19:00以降に変更。また、途中下車して車体と一緒に記念撮影する時間も設けるという。向谷実は、こうした無茶なお願いが通るのも前回の超会議で実績を出したからこそだと胸を張る。
さらに、JR東日本の全面協力を得て、新幹線200系とE1系の2台の公開解体買い付けショーを開催。車両基地と幕張を中継で結び、会場で新幹線パーツの限定販売を行うという。さらに会場に設置される超鉄道エリアでは、東西の鉄道会社が集結して展示ブースや即売会「鉄道縁日」が行われる。現在のところ、小田急電鉄、京阪電鉄、JR九州、東京メトロの参加が確定している。
多数の併催イベントを誘致しているニコニコ超会議だが、今回は新たに「世界コスプレサミット ニコニコ代表選考会」が開催されることも明らかになった。これは世界20カ国以上のコスプレイヤーが参加し、自作コスプレ衣装とパフォーマンスで「世界一」を競うイベントで、ニコニコ超会議ではその日本代表選考会予選が行われる。事前エントリーによる書類選考、もしくは超会議2の1日目に開催される敗者復活戦への当日参加によって代表選考会に参加することができる。
発表会ではこの他にも各エリアの企画・応募詳細が明らかになっているので、詳しくは 公式サイトから見てほしい。
今回の発表で一つ目を引いたのが、「ニコニコタワー(仮)」だ。前回の超会議では幕張メッセの壁にニコニコ生放送のコメントを投影し、リアルとネットをつなごうという壮大な企画があったのだが、残念ながらそれはあまりうまくいったとは言えなかった。そのリベンジとして今回企画されている「ニコニコタワー(仮)」は、巨大なタワーを幕張メッセ内に設置し、そこに生放送の画面を映し出そうというさらにパワーアップした仕掛けである。実現すればニコニコ超会議2のシンボルとして人気を集めそうだが、現段階ではまだ「こういうことがやりたい」以上の案ではないそうなので、続報を待ちたいところだ。
最後に、「ニコニコ超パーティー2」の追加出演者情報が発表となった。ニコニコ超パーティーは幕張メッセに併設されたイベントホールで2日間にわたり併催されるライブイベントで、昨年は広瀬香美や柴咲コウなどが出演したほか、ロンドンブーツ1号2号の田村淳が司会を務めるなど豪華ゲストの登場で大いに盛り上がった。もちろん、彼らはあくまでも特別ゲストであり、出演者のほとんどはニコニコ動画で活躍するユーザーだ。
今回発表になった出演者は「☆カミィ☆(ユーザー生放送)」「神威がくぽ(VOCALOID)」「くちぶえ村の村長(演奏してみた)」「くろうさ(演奏してみた)」「コニー(歌ってみた)」「SHARE LOCK HOMES(踊ってみた)」「新社会人(歌ってみた)」「チーム湯豆腐(ゲーム実況)」「巫覡夜徒(踊ってみた)」「ゆう十(歌ってみた)」「Lily(VOCALOID)」といった面々。また、前述したように特別ゲストとしてドアラも登場する。「ニコニコ超パーティー2」を会場で観覧するためのリアルチケットは2月8日(金)午前10:00からプレミアム会員先行抽選申し込みが開始され、1日目が5,800円、2日目が6,800円。ニコニコ生放送で試聴するためのネットチケットは両日視聴可能な通しチケットが1,500pt(1pt=1円)で販売中となっている。なお、ネットチケットの価格は今後出演者が発表になるたびに上がっていく累進価格制を採用している。
超パーティー担当のあべちゃんこと阿部氏によれば、出演者はまだ8分の1程度の発表であるとのこと。昨年の超パーティー出演者が200名を超えたことを考えても、今後さらに豪華出演者が追加されることは間違いないだろう。次回の発表に期待したい。