アウディジャパンは2013年1月から、新ブランドアンバサダー(大使)としてプロゴルファーの石川遼選手を起用することを決定し、このほど東京・原宿の「Audi Forum Tokyo」にて就任式とトークセッションを行った。
新しくアンバサダーとなった石川選手だが、彼とアウディとの出会いは、2009・2010年にフジサンケイクラシックで連覇を成し遂げた頃までさかのぼる。副賞として授与された「Audi A5 Cabriolet」を現在も愛車とし、大会に出かけているという。今回の起用も、アウディの掲げる「Vorsprung」(ドイツ語で「先進」の意)というブランドコンセプトに、石川選手の持つチャレンジ精神と革新的な生き方が共感できたことが決め手となった。
子供の頃から車に興味があり、ゲームセンターでは車ゲームに夢中になったと振り返る石川選手。その延長線上で車好きになり、いまでは自らの運転で大会に出かけるまでに。車を運転している時間は、試合とも家にいるときとも異なる特別な空間だと彼は言う。
今回お披露目された「Audi R8 GT Spyder」もすでに試乗済みで、実際にコックピットに座ってみると、見た目以上にその革新的でスポーティーな作りがわかるという。
「こうやって座ると、非常に低いんです。より速いスピードを求めているんだなということを感じます」「F1レーサーに重要な、左足を置くステップがしっかりしていて、強く踏み込めるようになっていますよね」「本気でスピードを求めて、この形になったんだなと思いました」と、少年のようなまなざしで話していた。
「僕にとって、『革新的』というとタイガー・ウッズが思い浮かぶんです。彼やアウディの持つコンセプトと同じように、自分自身も、現状に満足したくない。いまを維持しようと思うのではなく、つねに上をめざしていく姿勢で試合に臨みたいと考えています。どの分野でも頂点をめざす気持ちを、いつも持ち続けていくことが大切だと思うんです」と、石川選手はこれからの意気込みを語った。
現在のアウディ車に使われている「フォーリングス」のエンブレムは、1932年にDKW、アウディ、ホルヒ、ヴァンダラーの4社が合同して設立に参加したときの団結を示すものだという。ゴルフにも同じように4つの世界メジャー大会(マスターズ、全米オープン、全英オープン、全米プロゴルフ)があることにちなみ、アウディジャパン代表取締役社長の大喜多寛氏が、「その(4つの世界メジャー大会)すべてで優勝して、そのつど1つずつアウディの新車をそろえていってもらいたい」と述べると、石川選手は、「夢のような話ですね」「できれば全部金色にしたい」と目を輝かせ、未来への期待を膨らませていた。