俳優の長谷川博己、女優の臼田あさ美、土屋太鳳、風間俊介らが12日、東京・角川シネマ新宿にて行われた映画『鈴木先生』の初日舞台あいさつに出席した。
生徒の悩みや問題を冷静に分析し、解決していく国語教師・鈴木章を演じた長谷川博己は、役柄のトレードマークである黒縁メガネにループタイで登場。長谷川は「たぶん今日が最後の衣装だと思います」と語り、「そう思うと、寂しい気持ちとうれしい気持ちと…」と複雑な様子だった。また、舞台あいさつの締めくくりには「今日で僕はこの鈴木先生のメガネをとります。メガネをとった長谷川博己も嫌いにならないでください!」と、元AKB48メンバー・前田敦子の名言をもじった一言で会場を沸かせた。
また、年男の長谷川は、今年の抱負を「へびのように細く長くうまく切り抜けていければ」と語ると、「鈴木先生もうまく切り抜けてこうして映画になりましたから」と最低平均視聴率のドラマが映画化されたことに触れた。そして、「こういう暴挙とも言えるようなことが快挙となればいいんですけど」と話し、「そういう瞬間に出会えるようにもっともっと映画業界が変わるきっかけになればいいなと思っています」と作品に込めた熱い思いを語った。
ドロップアウトしてしまった卒業生・勝野ユウジを演じた風間俊介は、本作がシリーズ初登場。風間は「去年会って一番テンションが上がったテレビに出ている人は、(鈴木先生の)生徒たち」と言うほどドラマのファンで、「彼らがいることによって、この作品が本当にすばらしいものになっていると思います」と絶賛した。しかし、長谷川から「生徒たちがみんな風間くんのところに行っちゃって…」と嫉妬混じりのエピソードを暴露されると、「見守るような笑顔で見てくださっていると思っていたんですが、まさかそんなことを考えていたなんて(笑)」と驚いていた。
同作は武富健治原作の同名コミックの映像化作品。2011年4月にテレビ東京系列で連続ドラマとして放送され、第49回ギャラクシー賞優秀賞など多数の賞を受賞した。気になる続編について河合勇人監督は、「うーん…あったらいいなと思いますけど」としながらも、「でも最後でしょうね。僕は最後だと思って撮りました」と語った。