我々には直感的に理解できない単語が用いられることが多いコンピューターの世界。新たに登場するWindows 8を踏まえつつ、Windows OSで用いられる単語(=キーワード)を個別にピックアップし、詳細な解説をお送りする。今回取り上げるキーワードは、OS標準のオンラインストレージとなる「SkyDrive」だ。
Windows 8キーワード一覧
「サインイン」「サインアウト」とは
「プロパティ」とは
「アクセス制御リスト」とは
「アカウント」とは
「ユーザーアカウント制御」とは
「アイコン」とは
「デバイス」とは
「パス」とは
「ボリューム」とは
「共有フォルダー」とは
「ホームグループ」とは
「カーネル」とは
「プライベートネットワーク」とは
「レジストリ」とは
「ピン留め」「ジャンプリスト」とは
「デスクトップ」とは
「タスクバー」とは
「エクスプローラー」とは
「Windowsストアアプリ」「デスクトップアプリ」とは
「チャーム(Charm)」とは
「スタート画面(Start Screen)」とは
「タイル/ライブタイル(Tile/Live Tile)」とは
「アプリバー(App Bar)/ナビゲーションバー(Navigation Bar)」とは
「SkyDrive」
Windows 8が標準対応するMicrosoftのオンラインストレージを指すサービス名。そもそもオンラインストレージとは、ネット上に設置されたサーバーのストレージ領域をユーザーに提供するサービスの一種である。ローカルストレージと異なり、ユーザーの操作ミスによる破損機会が少なく、リムーバブルメディアの代替ストレージとして以前から注目を集めていた。当初はネットワーク環境やストレージ容量あたりの費用が高かったため、法人レベルでしか利用されていなかったが、近年は各種問題も改善され、個人ユーザーにも広まるようになった。
SkyDriveの前身である「Windows Live Folder」がテスト公開されたのは2007年中頃。当初は一アカウントあたり500メガバイトしか使用できなかったが、現在のサービス名に改称した同年8月には容量も1ギガバイトに拡大。サービス範囲も当初の米国から諸外国まで広がった。なお、日本国内でのサービス開始は2008年2月。改良やサービス地域の拡大に伴い、提供される容量も5ギガバイト、25ギガバイトと拡大していったが、2012年4月には最大100ギガバイトまで拡大可能な有料プランを導入し、従来の無償使用可能な容量は7ギガバイトまで縮小された。
WindowsストアアプリによるSkyDriveへのアクセスは単なるファイラーとして使用するが、SkyDriveアプリから入手できるデスクトップアプリをWindows 8にインストールすると、任意のフォルダー(初期状態では「%USERPROFILE%\SkyDrive」)とオンラインストレージを同期し、ユーザーはネットワーク環境を意識せずにオンラインストレージの活用が可能になる。また、同じMicrosoftアカウントでサインインしたWindowsマシンから異なるコンピューターのファイル参照も可能だ(図01)。
なお、新しいOfficeには「SkyDrive Pro」というコンポーネントが用意されているが、こちらはSharePoint上に設置されたドキュメント管理システムへアップロードするための機能である。Microsoftはこの名称を用いるにあたり、「コンシューマー向け製品とビジネス製品をシンプルに扱うため」と自社ブログで述べているが、単にSkyDriveの存在感を高めるためのブランドマーケティングに過ぎないと見るのが現実的だろう。
阿久津良和(Cactus)