新経済連盟は11日、一般用医薬品の通信販売規制に関連して、ケンコーコムとウェルネットが2009年5月25日付で国に対して起こした訴訟において、2013年1月11日に最高裁判所による判決が下されたことに関して、新経済連盟代表理事としての三木谷浩史氏のコメントを発表した。
三木谷氏のコメントは以下の通り。
今回の判決により、最高裁判所は、一般用医薬品のうち第1類・第2類医薬品の通信販売を一律に禁止している厚生労働省令(薬事法施行規則)の関係規定は、改正薬事法の趣旨に適合するものではなく、その委任の趣旨の範囲を逸脱した違法な規定であり無効であると明確に判断しました。この判決の結果、一般用医薬品の通信販売は、第1類・第2類医薬品を含めて、法令上一律に禁止されるものではないと確認できました。この省令が違法であることは、当団体は、前身のeビジネス推進連合会の設立当初から主張してまいりました。一刻も早い規制撤廃を求める消費者等からの切実な声もありますので、当判決を歓迎します。
また,今回の判決において、最高裁判所は、通信販売を広範に制限することに反対する意見が一般の消費者のみならず専門家・有識者等の間にも少なからず見られていたこと、政府部内でも一般用医薬品の販売等の方法を店舗における対面によるものに限定すべき理由に乏しいとの趣旨の見解が存在していたこと、通信販売に対する新たな規制がそれを事業の柱としてきた者の職業活動の自由を相当程度制約するものであることが明らかであることなどを述べています。厚生労働省においては、この判決を厳粛に受け止め、省令の違法無効状態の解消のため、早期にこの判決の趣旨に従った省令の見直しを行うことを強く求めます。
国民の福利厚生を向上させる上では、医療分野や健康福祉分野をはじめあらゆる分野において、ITを「特別」扱いするのではなく、誰もがアクセスしやすいサービスをつくるために積極的に活用していくという視点が非常に重要です。当連盟では、引き続き、ITやインターネットを活用することにより日本の国際競争力向上を図っていきます。