椎名桔平と田中麗奈、高橋一生らが8日、都内で行われた舞台『教授』の制作発表に出席した。

舞台『教授』に出演する佐々木喜英、高橋一生、椎名桔平、田中麗奈、岡田浩暉、中村中(左から)

同作は、安保闘争や労働争議が沸き起こった高度成長期の1960年代の日本を舞台にした、五木寛之のエッセイ『わが人生の歌がたり』をもとに製作されたオリジナル作品。時代の情勢とは関係なく、寄生虫の研究に没頭する免疫学教授とそんな教授を愛し助教授を務め続けた女性の生涯を描いている。

構成・演出を手がける鈴木勝秀とは以前にも3作品でタッグを組んでいる椎名は、同作について「鈴木さんとやりたい舞台の話を3年ぐらい話し合いをしてました。五木先生のエッセイを融合させて自分たちがやりたかった舞台ができることをうれしく思ってます」と話した。役柄については、「とても興味深い役。IPS細胞を確立した山中教授に負けないような教授像を作っていけたらいいなと思ってます」とコメントした。一方の田中は、「あまり舞台の経験がないんです。まだ舞台は3度目で緊張もあります」と不安顔。しかし、「鈴木さんと椎名さんについていきます」と宣言した。

同舞台では、"流行歌"が重要なキーワードとなっている。公演では、中村中がピアノの弾き語りで60年代の流行歌を独自のアレンジを加えて生歌披露するという。さらに、同作のために五木が作詞し、中村が曲をつけたイメージソング「グッドバイ・ラブ・ソング」も制作。中村は、「最近は、歌を作るのにもデータのやりとりだったりでお顔を見ないで作ることも多いんですが、五木さんとは何度もお会いして、会えないときは手紙を送って、心をこめて作りました」と同曲について説明した。さらに、この日の会見ではピアノの弾き語りで同曲を初披露。どことなく哀愁を誘う、メロディーに会場からはため息がもれた。 また、毎公演終了後には、中村によるアフターライブ「昭和歌謡クロニクル」も開催される。毎公演違う豪華ゲストを招いたライブだけに、舞台のみならず注目が集まる。

舞台『教授』は2月7日~24日の期間で東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーンにて上演。