京阪電気鉄道は8日、旧3000系特急車(テレビカー)の引退日を発表した。通常運転は3月10日まで。3月23・24・30・31日の特別運転をもって引退する。

京阪電車の旧3000系特急車。引退を前に「クラシックタイプ」として運行中

旧3000系特急車は1971(昭和46)年に登場し、1973年まで製造された。戦後から続く京阪特急の伝統であるテレビ(同系列ではカラーテレビ)を搭載し、「テレビカー」の愛称で親しまれた。その他、車内冷房装置や世界初の一斉自動転換式クロスシートなど、当時の新機軸を搭載した車両だった。

現在は最後の1編成が現役の京阪特急として活躍しているが、今年7月に同車両の引退が発表され、特設ウェブサイト「旧3000系特急車 -ラストランに向かって-」も開設された。9月には大規模更新工事(1995年)前の姿に復元され、旧3000系特急車「クラシックタイプ」として運転されている。

同車両の通常運転の最終日は3月10日で、それまでの詳しい運転時刻については特設サイトで案内(2月分は1月下旬に発表、3月分は2月下旬に発表)される。3月23・24・30・31日の特別運転では、臨時の快速特急として中之島~出町柳(三条)間を走行する予定。こちらも詳しい時刻は特設サイトにて案内される。3月31日の特別運転をもって同車両は引退し、京阪特急の伝統「テレビカー」も姿を消すことになる。

なお、旧3000系特急車の一部車両は富山地方鉄道や大井川鐵道に譲渡されており、これらの車両はいまも現役で活躍中。旧3000系特急車の京阪電車からの引退を記念し、3社共同で「京阪電車旧3000系特急車引退記念 京阪電車・富山地鉄・大井川鐵道1日フリー乗車券セット」が発売されるほか、同乗車券セットなどの購入者を対象に、「旧3000系特急車 想い出の停車駅めぐり シール&スタンプラリー」も実施されるとのこと。