東芝は7日、サーバーやデータセンターなどエンタープライズ向けにセキュリティ機能を強化した2.5型SSD/HDDを製品化し、SSDは1月下旬から、HDDは3月から順次サンプル出荷を開始すると発表した。SSDは3シリーズ、HDDは1シリーズ用意される。

高機能サーバーやデータセンター向けのSSD「PX02SMQ160」は15mm厚で容量が1.6TB、「PX02SMU」シリーズは7mm厚で容量は200GB/400GB/800GB、インタフェースはSAS 2.0。セキュリティ機能として、AES 256bit暗号化(TCG enterprise SSC対応)に加えて、廃棄時などにシステム側からの指示で暗号キーを消去できる(瞬時にデータを無効化)「クリプトグラフィックイレーズ」を備える。24nmプロセスのeNANDフラッシュを採用し、連続読み出しは900MiB/s、連続書き込みは400MiB/s、4KiBランダム読み出しは120,000 IOPS、4KiBランダム書き込みは25,000 IOPS。

「PX02AMU」シリーズはエントリー/ミドルレンジサーバー向けとなる7mm厚のSSDで、クリプトグラフィックイレーズ機能を搭載する。容量は100GB/200GB/400GB、インタフェースはSATA 2.6/3.0。NANDフラッシュは24nmプロセスのeMLC。連続読み出しは500MiB/s、4KiBランダム書き込みは5,000 IOPS。連続書き込みは200GB/400GBモデルが240MB/s、100GBモデルが130GB/s。4KiBランダム読み出しは200GB/400GBモデルが36,000 IOPS、100GBモデルが20,000 IOPS。

「PX03ANU」シリーズは、エントリーサーバーにおけるシステム立ち上げなど、読み出し用途に特化した7mm厚のSSD。クリプトグラフィックイレーズを搭載する。容量は55GB/120GB/240GB/480GB、インタフェースはSATA 2.6/3.0、NANDフラッシュは19nmプロセスのMLC。連続読み出しは120GB/240GB/480GBモデルが500MiB/s、55GBモデルが300MiB/s。連続書き込みは240GB/480GBモデルが240MiB/s、120GBモデルが130MiB/s、55GBモデルが65MiB/s。4KiBランダム読み出しは400GBモデルが34,000 IOPS、240GBモデルが36,000 IOPS、120GBモデルが20,000 IOPS、55GBモデルが12,000 IOPS。

2.5型で7mm厚のHDD「MQ01ABU」シリーズは、容量が250GB/320GB/500GB、インタフェースがSATA。HDDを内蔵するモバイルPC、デジタル複合機、POSシステムなどへの採用を想定している。暗号化やクリプトグラフィックイレーズ機能を備える。

なお、政府機関での使用を鑑み、一部のモデルで「FIPS 140-2」認証を取得する準備を進めているという。「FIPS 140-2」(Federal Information Processing Standards 140-2)は、暗号モジュールを認定する米国政府のコンピュータ安全規格。