キリン食生活文化研究所では、世界各国のビール協会などに対して独自に実施したアンケート調査と最新の海外資料に基づき、2011年の世界主要国、地域および各国民ひとり当たりのビール消費量について発表した。
世界のビール総消費量は26年連続増加
同調査によると2011年の世界のビール総消費量は、前年より約690万kl(大びん633ml換算で約109億本)増え、約1億8,878万klで、26年連続の増加となった。東京ドームをジョッキに見立てると、約152杯分(東京ドーム1杯は約124万kl)に相当するという。
国別にビール消費量を見ると、中国が2003年から9年連続で1位に。ブラジルは3位、ロシアは4位だった。上位14カ国までは昨年から順位の変動はなく、日本は前年比3.7%減で7位だった。増加率で目立ったのは、二けた増となるベトナム(前年比14.8%増)、中国(前年比10.7%増)だった。
アジアが前年比8.4%増。ヨーロッパも4年ぶりに増加
地域別では、アジアが前年比8.4%増で大幅増加。中南米(前年比3.7%増)とアフリカ(前年比6.9%増)も全体の消費をけん引している。中南米はブラジル(前年比3.5%増)、アフリカは南アフリカ(前年比2.5%増)など地域内の上位国が貢献した形だ。
ヨーロッパは、ドイツ、イギリスがマイナスの中、9位のポーランド(前年比4.8%増)などが貢献し、前年比0.4%増。4年ぶりの増加となっている。
国民ひとり当たりのビール消費量、日本はアジアで最多
国別ひとり当たりのビール消費量は、チェコが19年連続で1位。上位35カ国のうち、昨年より消費量の伸びた国は19カ国だった。日本のひとり当たり消費量はアジアで最も多い43.8Lで41位、大びん換算で69.2本という結果になった。
※日本の消費量については、ビール・発泡酒・新ジャンルの合計。また調査データは、各国ビール協会などへのアンケート調査に基づいたもの