アプリ開発者らがユーザーの利用ログを解析していたところ、「iOS 7」「iPhone 6」といったOSバージョンや機種が検出され始めたという。フェイクの可能性もあるものの、Apple内部のエンジニアが新OSやデバイスの互換性テストを一部App Storeのメジャーアプリを対象に行っている可能性がある。The Next Webが1月1日(米国時間)に報じている。
The Next Web (TNW)によれば、上記のアクセスログを発見したアプリ開発者らの報告で新OSやデバイスのテストの存在が明らかになったという。アクセスログに残ったデバイス情報は「iPhone6,1」で、「iOS 7」というOSバージョンで動作していたようだ。現行のiPhone 5は「iPhone5,1」「iPhone 5,2」のデバイスバージョンが付与されており、新デバイスである可能性が高いという。なお、iPhone 5のバージョンが2種類存在するのは、現在販売されている同デバイスがキャリアによって2種類(A1428/A1429)あることを反映したものとみられる。IPアドレスの発信元は米カリフォルニア州クパチーノにあるApple本社キャンパスからのもので、前述のように社員がメジャーアプリを対象に互換性テストを行っている可能性が高いと考えられている。
またアクセスログ情報を公開した開発者らは、この新OSのテストが2012年末に向けて行われており、最初のパブリックリリースに向けた機能の最終決定が間もなく行われる公算が高いことを示唆している。過去2年、iOS新バージョンは毎年夏に開催されるWWDCで一般公開されている。去年2012年は6月中旬にWWDCが実施され、iOS 6が発表されている。TNWはiOS 6のケースで、WWDC開催のちょうど1カ月前の5月に機能的な詳細のリークが出たことを報告しており、その意味でiOS 7のリリースが去年までのサイクルより早くなっているといえる。もともとiOSは3月のイベントで開発者向けの機能公開とベータ版配布が行われ、6~7月のiPhone新版販売に向けてアプリの開発準備期間を3カ月ほど設けるのが通例だった。ところが2011年のiPhone 4S以降はこのサイクルが3カ月後ろにずれており、元のサイクルに近い動きになりつつある。この場合、iOS 7の詳細が今年春に公開され、iPhone新版が同年半ばにリリースされるのかもしれない。