毎年大みそかに行われる「第63回NHK紅白歌合戦」が31日、東京・渋谷のNHKホールにて開催され、白組が2年ぶりに勝利し幕を閉じた。
今年の紅白のテーマは「歌で会いたい。」。2012年は日本中を勇気づけたロンドンオリンピックがあり、そして東日本大震災からの復興に尽力した人々も数多くいた。1年間がんばった人に向け、紅白を楽しみにしていた人とこれまで紅白を見たことがない人にも歌を届けたいという思いが込められた。異色コラボや初出場組、活動休止や解散を発表した歌手、そして存在感を見せたアイドルたち。数々のパフォーマンスは2012年の締めくくりに視聴者の心を大きく揺さぶった。
AKB48の高橋みなみは歌唱前、「メンバーの卒業があったり、チーム編成が変わったりとAKB48にとって変化の一年でした」と激動の2012年を振り返ると、大島優子は「これまでがAKB48の第1章だとしたら、来年は第2章としてこれからも進化し続けるAKB48でいたいです」と2013年の抱負を力強く述べた。「UZA」から「ギンガムチェック」の切り替わりでは早着替えを披露し、続く「真夏のSounds good !」を歌い終えるとメンバー全員で「日本ラララ」「がんばろう」の人文字を完成させた。
3番手に登場したSKE48は、単独では初の出場となった。ステージに上がった松井玲奈が、「夢の紅白のステージに立つことができてとてもうれしいです。全国のファンのみなさんやこの番組を見てくださっているみなさんに笑顔になっていただけるように頑張りたいと思います」と語る一方、松井珠理奈は得意のダジャレで「紅白ということで、こう迫力のあるステージにしたいでーす!」と意気込み、「パレオはエメラルド」を披露。さらに間奏で、器械体操が特技の研究生・藤本美月がバク宙を披露すると会場からは大歓声が起こった。
また、ももいろクローバーZの百田夏菜子は結成からの4年を振り返り、「NHKホールのお隣の代々木公園の路上ライブからはじまったので、ずっと大みそかでこのステージにたつことを夢見てがんばってきました。本当にうれしいです」と感動しきり。佐々木彩夏が、「ファンの皆さんへの感謝の気持ちを込めて、今夜は精いっぱいはっちゃけたいと思います!」と意気込むと、「サラバ、愛しき悲しみたちよ」「行くぜっ!怪盗少女」を熱唱。百田は4年間の思いを爆発させるように、夢のステージでおなじみの"エビ反り"を見せた。
初めての司会を務めた女優・堀北真希は、「本当にこんなに歌で感動したことはないんじゃないかというくらい、私はみなさんの歌に感動させていただきました」と語ると、「みなさんの歌で最後までがんばれました」と安堵の様子。一方、3年連続で司会を務めた嵐。優勝旗を受け取った大野智は「勝ちましたー!」と笑顔を見せ、松本潤は「いやー! うれしいですね。みなさんありがとうございました!」と白組の面々と喜びを分かち合っていた。