節電グッズとして注目された扇風機は?
2012年の夏には、ダイソンの羽根のない扇風機「エアマルチプライアー」が、注目されたが、それ以外の扇風機全体の需要も2011年に続き好調だった。扇風機だけでなく、冬の石油ストーブも好調だ。冷暖房の主力はエアコンだが、それだけに頼ることへの不安は、やはりある。
扇風機も交流電源を使用しているが、バルミューダの「グリ-ンファン」や東芝の「F-DLP300」のように、バッテリーを搭載するモデルも登場してきている。DCモーターを採用する扇風機は、ACアダプター駆動のものが多く、比較的簡単にバッテリー駆動させることが可能だ。2013年は、こういったモデルの注目度がさらに上がるのではないだろうか。
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テレビ市場が壊滅的な状態に陥ったAV機器
2011年の地上アナログ波終了によって、ほとんどの人がテレビやレコーダーを買い換えた。その影響でテレビやレコーダーの市場は、現在とんでもないほど冷え込んでいる。テレビは一種の情報家電ではあるが、買い換えのサイクルはいわゆる"白物家電"並みに長い。2011年の影響は一過性のものではなく、今後長く尾を引くだろう。
ネットに接続できて、アプリも使えるスマートテレビが一部で注目されてきているが、これらの機能はタブレットやスマートフォン、あるいはネットワークメディアプレーヤーとの組み合わせで、そのほとんどを実現できる。新たな需要の起爆剤とはなりにくいだろう。また、4Kに関しても、画質マニアと呼べる一部のアーリーアダプター層を除いてまだ認知度は低い。
そのような中で、唯一の明るい話題が、BluetoothスピーカーやBluetoothヘッドホンの躍進だ。Bluetoothを採用するスマートフォンやプレーヤーの普及の後押しもあり、2012年、これらの製品の市場は大きく拡大した。いずれも、それまでのドックスピーカーやワイヤードのヘッドホンに比べて、より自由なスタイルでの音楽リスニングを提供しているのが特徴だ。
一方、Bluetoothヘッドホン・スピーカーでは、ワイヤードのスピーカー・ヘッドホンに比べて、音質面での不利が指摘されてきた。しかし、Bluetooth 3.xや、aptX/AACなどの高音質コーデックの採用などによって、実用上は問題のないレベルにまで達している。2013年には、これらの高音質化したBluetoothヘッドホン・スピーカーが、さらに注目されるだろう。
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