パソコンとペンタブレットを用いて簡単にオリジナルイラストを制作し、自分だけのグリーティングカードを作るステップを紹介していく本連載。今回は「キャラクターをかわいく描くコツ」について、考えてみたいと思います。

シンプルな線で描く

まずイラストを描くときに押さえておきたいポイントは、「できるだけシンプルな線で描く」ということ。リアルな絵画とは違い、ラインを絞り込んだ絵のほうがイラストとして親しみやすい表現になります。リアルな描写が苦手な人でも大丈夫。「まる・さんかく・しかく」の基本の形をベースにし、手描きのゆがみを残したぐらいの気ままなラインの方が、かわいらしい印象になります。

特に、人や動物を描くときは、「丸み」を意識して描くとかわいらしさが増します。人間は丸みのあるフォルムのものを可愛いと認識するということが、科学的にも証明されているそうです。そう言われてみれば、ドラえもん、キティちゃん、リラックマなどなど、世の人気キャラクター達もその多くが丸顔。ここでは、おかっぱ頭の女の子の髪の毛に丸さを打ち出したフォルムを使ってみました。

顔のパーツの位置について

さて、人の顔を描くときに注目したいのが、「目」や「鼻」といったパーツのバランスです。上の絵は、輪郭は全く同じですが「目の位置」を変えています。目の位置を上に配置すると、大人っぽく見える傾向があり、逆に下に配置すれば幼い顔つきになります。同じ輪郭でも目の位置を上下にずらすだけで、表情にかなり差が出ます。 また、年齢を表すもうひとつのポイントが「鼻」。鼻筋を通すと大人っぽく見え、鼻を省略したり、小さめに描くと子供らしく見えます。人間は大人になるにつれて鼻筋が通り、面長になっていくのでイラストでもその特徴を出すと年齢の印象を示すことができるのです。

また、目の位置の話にも繋がりますが、パーツを「分散させる」、「中央にギュッと集める」ことでも印象は変わってきます。中央に集めるほど、幼く、キャラクター性の強い印象になります。色々なバランスを試してお気に入りを見つけて下さいね!

キャラクターのかわいい顔の作り方について少しポイントを掴んで頂けたでしょうか?まとめると、かわいらしいキャラクターを描きたいときには「丸みのあるフォルム」を意識しながら、「幼さ」を強調したパーツ配置にするのがコツです! さて今回はここまで。次回は、イラストに手描きの風合いを加える「ブラシの設定の方法」をご紹介します。