阪堺電気軌道はこのほど、駅係員と乗務員および技術職を除く本社員の制服を一新した。新しい制服のコンセプトは、「つ・な・が・る・き・ず・な」。地域に根ざした公共交通機関として、100年を超える歴史や伝統とともに、沿線の人々や地域を結んできた絆を今後もつないでいきたいとの思いを込めた。

阪堺電気軌道の新しい制服

新たな制服は、チャコールグレーとブラックのセパレートタイプで「歴史と品位」を、ドゴール型の帽子と細身のラペル(下襟)、流行を取り入れつつ洗練されたシルエットのワンタックパンツで「信頼と清潔感」を表現。左右の襟先を黒でアクセントし、ネクタイは色調の違う2種類の中から社員が自由に選べる選択制にすることで独自性を持たせた。

また、背面の両腕部分をアクションプリーツ、裾をサイドベンツ、コートを従来のロングコートからハーフコートにするなどの改良により、機能性も向上。ズボンのウエスト部分に脇ゴムを採用することで、従来のサイズ数を減数させ、制服の生地素材を変更し耐用年数を伸ばすことにより経済性を向上させたという。

従来着用していた紺色の制服は、1993年に親会社の南海電鉄が制定したもの。2002年の完全分社化後も引き続き着用していたが、2012年4月に阪堺線が全線開通100周年を迎えたことから、次の100年に向けた節目として刷新を決めた。