JR西日本は19日、京都府京都市の梅小路エリアに、梅小路蒸気機関車館と一体化した新たな鉄道博物館を開業させる計画を発表した。2016年春頃の開業を予定している。
新たな鉄道博物館では、蒸気機関車23両をはじめ、新幹線6両、電気機関車4両、ディーゼル機関車4両など、時代を彩ってきた車両50両程度を展示。日本最大級の収蔵車両数になるという。動態保存されているSLを間近に見られるような展示や、「SLスチーム号」への体験乗車が実施されるのも特徴だ。
営業路線に隣接した立地を生かし、梅小路運転区構内留置線を館内に引き込み、営業車両を臨時に展示できるようにする計画も。車両工場のような屋根上点検通路を設けて車両の屋根上を間近で観察し、電気機関車を持ち上げて下部構造を真下から見られるようにするなど、鉄道車両そのものを楽しめるような展示もあるという。
その他、「台車とバネ」「運転シミュレーター」のような体験を重視した展示も計画されている。新しい鉄道博物館に関しては12月定例社長会見でも言及され、「鉄道の造詣が深い方から歴史や機械に興味のある方、またお子様にも学びながら楽しんでいただき、新たな気づきや感動を発見し体験していただきたい」とのことだ。
梅小路エリアに開業予定の新しい鉄道博物館の総事業費は約70億円。地上3階建て(延床面積約1万8,800平方メートル)の建物が建設される。開業は2016年春頃とされており、開業後の来館者数については年間約80万人を見込んでいる。