イルミネーションで彩られ、キラキラ輝く街並みに浮き足立つクリスマスシーズン。今年は、電子工作の要素を取り入れたピカピカ光るシュールでかわいいオーナメントを作って、クリスマス気分をもっと盛り上げてみませんか?
目が光る"ふわピカ動物"って?
LEDを使用する羊毛フェルト手芸ワークショップが行われると聞いて訪れたのが、11月に東急ハンズ渋谷店「HINT7」にて開催されたテクノ手芸部の新刊『羊毛フェルトでふわピカ動物をつくろう~羊毛フェルト+LEDキット付き~』発売記念イベントだ。
2008年に結成した「テクノ手芸部」は、電子工作と手芸を組み合わせた、新しいものづくりを「テクノ手芸」と名づけ、「気を引くために自ら転ぶキリン」や「光るイクラのシャケ」などかわいらしさの中にも物語性を込めた数々の作品を生み出しているアートユニット。今回発売されたムック本は、2010年に発売した書籍『テクノ手芸』に続く、テクノ手芸部の最新刊となる。
『羊毛フェルトでふわピカ動物をつくろう~羊毛フェルト+LEDキット付き~』には、タイトルからわかるとおり、2色の羊毛フェルトとフェルティング用ニードル、フェルティング用マット、LED電子回路(スイッチ&ボタン電池付き)が付録として同梱されており、イベントでは同書を使って、「目が光るウサギ」や「目が光るシロクマ」作りに参加者たちが挑戦した。
講師役を務めたのは、テクノ手芸部のよしだともふみさん。よしださんは、電子工作の知識ももちろん豊富ながら、フェルティングニードルや刺しゅうをはじめとする手芸が得意な文系男子。テクノ手芸部では、作品づくりのアイデア出しから電子回路の設計まで全ての工程を担当しており、中でも「オオサンショウウオ」づくりは彼の十八番でもあるらしい。
テクノ手芸に関するミニトークショーの後は、いよいよ制作タイム。1時間ちょっとのイベント時間内でどこまで完成できるのか? 20~30代女性が中心の参加者たちが、よしださんの一言一言を熱心に聞きながら、羊毛フェルト用道具一式とLED電子回路をムック本から取り出し、付属のフェルティング用ニードルでちくちく刺しながら胴体、耳、腕など"ふわピカ動物"のパーツづくりを進めていく。
まず、光る目の部分となるLED電子回路を組み立てる。既にはんだづけ済みのため、電線を巻きつけるだけでOK。スイッチをオンにしてちゃんと光るかどうかを確認 |
次に、付録の羊毛フェルトをもふもふになるようにほぐす。ぺたんこだった羊毛フェルトがどんどんふくらんでいく |
フェルティング用ニードルで刺す作業に入ると、参加者たちも目の前の作品に夢中になってしまっているようで、誰もしゃべる人がいないほど。
「無言になっちゃいますよね(笑)。あんまり悩まずに自分の好きな形を作ってみてください。見本どおりにならなければ正解ですー」
とよしださんが自分でも目が光るウサギを作りながら、みんなにアドバイス。さらに、よしださんが「自由に使ってどうぞー」とさまざまな色の羊毛フェルトを机の上に出したことで、参加者たちのものづくりスイッチがオンに。男性参加者が白いウサギの胴体に水色の羊毛フェルトを巻き始めると、ほかの参加者たちも赤い羊毛フェルトでリボンを作ったり、帽子を作ったりと冊子の作り方を参考にしつつも、自分仕様にどんどんカスタマイズしていっていた。
水色の羊毛フェルトを大胆に胴体の上にかぶせる男性参加者。後から思いついたアイディアをどんどん足していけるのも、羊毛フェルト手芸のいいところ |
赤い目(LED)に合わせて、赤い帽子をウサギの頭にちょこんとつけた参加者も。胴体部分のもさもさはこれから調整予定 |
ブローチにして連れ歩くことも
テクノ手芸は初めてという参加者が多かった今回のイベントでも、1時間程度で全員そろって"ふわピカ動物"を完成。それぞれの個性が反映された作品を東急ハンズ特製クリスマス仕様の紙袋に入れ、「クリスマスっぽい! かわいいねぇ」とテンションをあげつつ、うれしそうに持ち帰っていた。
出来上がった作品は洋服の胸ポケットに入れたり、手芸用ブローチなどをつければ、カバンやコートにつけて連れ歩くことも可能。イルミネーションでキラキラ光る街中に、ピカピカ光るブローチをつけて繰り出すのもかわいい…! ヘアアクセサリーとしてこどもにつけてあげても喜ばれそうだ。
なお、今回のイベント以外で、『羊毛フェルトでふわピカ動物をつくろう~羊毛フェルト+LEDキット付き~』を購入した方が作った作品は、Twitter上にてハッシュタグ「#tetebu」をつけてアップされているとか。どんなものを作ろうか、と悩んだら作品づくりの参考にしてみるのもいいだろう。