NECは18日、15.6型ノートPCで世界最薄を謳う12.8mm高のUltrabook「LaVie X LX850/JS」を発表した。同日より受注開始し、27日より販売する。価格はオープンで、店頭予想価格は175,000円前後。

発表に合わせ、NECは都内で発表会を開催。登壇したNECパーソナルコンピュータ 商品企画本部 本部長の栗山浩一氏は、LaVie Zに続く"世界一へチャレンジした第2弾のPC"として本機を紹介した。

また、デザイン面を担当したNECデザイン&プロモーションのデザイナー・山本桂氏が「厳しい落下試験に耐えうるシャープさ」を目指したという、本機のコンセプトを語った。

発表会会場に展示されていたLaVie X

LaVie Xは女性の手でも軽やかに持つことができる

LaVie Xの概要

「世界最薄」から生まれたフリーロケーションスタイルを提案

「LaVie X LX850/JS」は、本体高12.8mmと、15.6型ノートPCで世界最薄を謳った製品(2012年12月1日現在)。マザーボードの片面に一般的なノートPCで使われるものと比べ高さが低い部品を実装し、基板を薄型化した。また、ファンやバッテリなどのパーツを重ねないことでボディ全体も薄型化を実現。価格はオープンで、店頭予想価格は175,000円前後。

NECパーソナルコンピュータ 商品企画本部 本部長の栗山浩一氏

NECパーソナルコンピュータ 商品企画本部 本部長の栗山浩一氏は、本機の概要を紹介した上で、「LaVie X」を「フリーロケーションスタイルで使えるPC」であると位置付けた。

「フリーロケーションスタイル」とは、同社によれば、自室やリビングなどでメインマシンとして使用しながら、必要に応じて出張先や打ち合わせなどにも持ち運んで使えるスタイルのこと。

例として、寝室ではフルHD液晶による高画質な映像を寝る前に楽しんだり、PC本体に加えて雑誌や書類もカバンに入れて持ち運びできたりする特長があると紹介された。

同社は、LaVie Xにより「持ち歩けるメインマシン」という、フリーロケーションスタイルを提案する

栗山氏は、「LaVie Zと同様に世界一へ挑戦。世界最薄を狙おうと最初から意識していた製品」とコメント。そのために片面実装の基板を採用し、内部のレイアウトもパーツが干渉しないようを工夫したという。また、「Lavie Z(LZ750/JS)の875gに相当するくらいチャレンジブルな製品」と自信をみせた。

「かっこよくてシャープな形」を目指したデザイン

NECデザイン&プロモーションのデザイナー・山本桂氏は「LaVie X」のデザイン面のポイントを紹介。

NECデザイン&プロモーションのデザイナー・山本桂氏

「世界最薄」モデルということで、薄く見える「シャープさ」がまず重要視されたという

"世界最薄"というコンセプトが先にあった「LaVie X」は、「かっこよくてシャープな形」が最初のイメージだったという。しかし「PCの角から落として耐久性をテストする、いじわるな落下試験があった」ため、外観のシャープさと強度のバランスに苦慮したと話した。

製品のポイントでは、青みがかってみえる「オーシャンシルバー」の天板や排気口をヒンジ部に集約し底面の穴を無くしたことなどを挙げた。

「ユーザーが手に取った時に『薄い』『美しい』『きれい』『かっこいい』と思うようなものを、技術面まで深く突っ込んで製作した」(山本氏)とデザインの方向性を紹介した。

発表会の会場では、試作機が数点展示されていたほか、底面のネジをはずして基板が確認できる機材も置かれていた。

LaVie Xの左側面

右側面

パームレストをつかんで、片手で持つことも可能

排気は背面のヒンジから行う

ディスプレイは1,920×1,080ドットのIPS液晶を採用

基板はパーツを片面実装し、薄く作られている

底面のカバー。こちらも非常に薄い

手前の黒い部分がバッテリで、その裏がパームレストにあたる

底面に据えられたきょう体一体型のキーボード部。LaVie Zと同様の仕組み

本体基板部分。2基のファンにより、高さを抑えても冷却性能を保っている

LaVie Xは、女性の手で持っても軽そうにみえる

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