国土交通省はこのほど、2日に発生した中央自動車道笹子トンネル天井板落下事故を受けて実施した、事故と同様の天井板を設置しているトンネルの緊急点検結果結果を発表した。
不具合が発見されたトンネルは14カ所
点検の対象となったトンネルは、東日本・中日本・西日本高速道路、首都高速道路および阪神高速道路が管理するトンネル39カ所(事故が発生した笹子トンネル上り線を除く)、国が管理するトンネル9カ所、都道府県・政令市・地方道路公社が管理するトンネル12カ所の計60トンネル。天井板の吊り金具と固定金具等について、近接目視と打音、触診による点検を実施した。
調査の結果、複数のトンネルで不具合が確認されたが、いずれのケースでも、安全上大きな問題はなかったという。不具合箇所については応急処置を施す、速やかに補修するなどの対策を実施済み、または実施予定としている。不具合が発見されたトンネルは以下の通り。
中央道・恵那山(下り線)、東名・都夫良野(下り線・左)、京滋バイパス・宇治(上り線)、九州道・加久藤(上り線)、首都高速1号羽田線・羽田(上り線、下り線)、阪神高速31号神戸山手線・神戸長田(上り線、下り線)、国道46号仙岩、国道19号鳥居、国道32号大豊、国道197号夜昼、名古屋高速2号東山線・東山(上り線、下り線)。
なお、笹子トンネル下り線については、天井板吊り金具のアンカーボルトの不具合(632カ所)等が確認されたため、天井板の撤去工事を実施している。その他詳細は「国土交通省 報道発表ページ」で閲覧できる。