映画『ゼロ・ダーク・サーティ』のLAプレミアが10日(現地時間)、ハリウッドのドルビー・シアター(旧コダック・シアター)で実施された。
同作は、オサマ・ビンラディンを探し出そうとするCIAの努力を内側から描いたもので、映画『ハート・ロッカー』(2010年)で史上初の女性アカデミー賞監督になったキャスリン・ビグローと、同じく脚本賞を手にしたマーク・ボールが再びタッグを組んだ作品。製作準備が大詰めを迎えた段階で、ビンラディンが殺害されたため、急遽、脚本をほとんど書き直したという同作だが、そこからさらにリサーチを重ね、10年に渡るビンラディンの捜索、捕縛そして殺害に至るまでの真実を描いている。
LAプレミアには、キャスリン・ビグロー監督をはじめ、マーク・ボール、ジェシカ・チャステイン、ジェイソン・クラーク、ジェームズ・ガンドルフィーニ、マーク・ストロングらが出席したほか、ミラ・ジョヴォヴィッチ&ポール・W・S・アンダーソン夫妻、アナ・ファリス、アーロン・ポールといったハリウッドスターが駆けつけた。
同作で、ビンラディンを追いつめたCIA分析官のマヤを演じたジェシカ・チャステインは、「この映画は、普通、世間から見えないところで働いている人たちの努力を描くもの。この映画を作ったことで、その人たちに感謝の気持ちを示せたような気もしている」と同作を表現。また、アカデミー賞を獲得できるかという問いかけに対しては「それについてはわからないわね」と謙虚にコメントした。
さらに「この映画についてはずっと秘密主義を貫かなければいけなかった。語ることは許されなかったの。2週間くらい前になって、ようやく人に観てもらえるようになったと思ったら、みんながすばらしい反応をしてくれているので、本当に感激しているところなのよ。とてもうれしい!!」と同作が公開される喜びを口にした。
一方、同作で脚本を担当したマーク・ボールは、「キャスリン・ビグローは才能あふれるフィルムメーカー。そんな人と僕は『ハート・ロッカー』、本作と2つも映画を作ることができた。今回も、彼女は僕の脚本をすばらしい映画に仕上げてみせてくれたよ」と、同作の監督であるキャスリン・ビグローを誉め称えた。
映画『ゼロ・ダーク・サーティ』は、2013年2月15日より、TOHOシネマズ有楽座ほか、全国公開。