ソニーのミラーレス「NEX」シリーズの新しい顔として「NEX-6」が登場した。最上位モデル「NEX-7」と中級モデル「NEX-5R」の中間に位置し、画質と携帯性、使い勝手をバランスよく両立。新搭載したWi-Fi(無線LAN)接続機能にも注目だ。その実写を交えたレビューをお伝えする。

ソニー「NEX-6」

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まずは外観から見てみよう。基本デザインはこれまでの「NEX」シリーズと同じく、高さを低く抑えた横長の本体に、ミラーレス一眼としてはやや大きめのグリップを装備する。外装の素材には、トップカバーとマウント部にマグネシウム合金を、前カバーにエンジニアリングプラスチックを使用。グリップ部にはラバーを配置し、良好な手触りを生み出している。

ボディの幅と高さ、奥行きは2012年1月に発売されたフラッグシップ機NEX-7とまったく同じだ。電子ビューファインダーや液晶モニター、内蔵ストロボといった主要な装備もそのまま受け継いでいる。液晶モニターは、上に約90度、下に約45度まで可動するチルト式だ。ローアングルやハイアングルからの撮影を気軽に楽しめるシリーズ共通のメリットがある。

NEX-7との外見上の大きな違いは、ボディ天面の右手側に「モードダイヤル」を新装備したこと。これまでの「NEX」シリーズにはモードダイヤルがなく、撮影モードを切り替えるためにはメニューボタンを押してから、撮影モードのアイコンを選び、背面ダイヤルを回すという手順が必要だった。それがモードダイヤルによって素早く変更可能になった。デザイン的なスマートさはやや損なわれてしまったが、撮影モードをひんぱんに切り替えるユーザーにとってはうれしいポイントだ。

液晶モニターには3.0型ワイドTFTを、ビューファインダーには0.5型有機ELを搭載

天面中央にマルチインタフェースシューを、右にモードダイヤルを装備する

外部アクセサリー用のホットシューの形状が変更された点にも注目したい。NEX-7では、ミノルタ時代から継承した同社独自の「オートロックアクセサリーシュー」を採用していたが、NEX-6では広く普及している一般的なシューとの互換性がある「マルチインタフェースシュー」に一新された。これによって、外部ストロボや動画用ライト、外部LCDモニターといったさまざまなアクセサリーが、サードパーティ製品も含め幅広く装着可能になった。

動画ボタンは、不用意に押すミスを防ぐため、背面からやや側面寄りの位置に配置

電源は、これまでと同じリチウムイオン充電池。CIPA準拠のバッテリ寿命は約360枚

NEX-7との共通点が多い基本デザイン。手動ポップアップ式の内蔵ストロボも継承する