尼子騒兵衛原作の漫画『落第忍者乱太郎』を実写映画化した『忍たま乱太郎 夏休み宿題大作戦!の段』が2013年7月に公開されることが5日、明らかとなった。

戦国時代の忍者養成学校・忍術学園を舞台に、個性豊かな忍者のたまご"忍たま"が、笑いと興奮、アクション満載の大冒険を繰り広げる『忍たま乱太郎』は、原作が1986年より「朝日小学生新聞」で連載され、1993年にはNHK総合でTVアニメ版がスタート。来年2013年は、TVアニメ化20週年のメモリアルイヤーでもあり、その節目に大胆にスケールアップして実写映画化された『忍たま乱太郎』が公開となる。

公開発表と同時に明らかとなったキャストは、主人公・猪名寺乱太郎役の加藤清史郎、摂津のきり丸役の林遼威、福富しんべヱ役の神月朱理の3名。主演の加藤は「前作も出演させていただきましたが、また出演させていただけると聞いてうれしかったです」と再び乱太郎を演じる喜びをあらわにしつつも「僕はアクションが好きなので、彦根城で岩壁を登るロケをしたときに初めてワイヤーなしで岩壁を登ったことが一番印象に残っています。5メートルくらいの大きな岩壁だったのでスリルが味わえて楽しかったです」とアクション好きな一面も見せている。

監督は『仮面ライダーアギト』『仮面ライダー555』『小さき勇者たち~ガメラ~』や米国リメイク版である『パワーレンジャー』シリーズの監督として2年間にわたり30以上のエピソードを演出した田崎竜太が担当。これらの作品で培った技術をいかんなく発揮し、スピーディーで迫力のあるアクションを目指していく。また、CGを使用しないワイヤーアクションも見どころの一つではあるが、本作ではワイヤーを使わず城壁を登りを再現しているという。

なお、本作は、一人前の忍者になることを目指す子供たちが、仲間たちと友情を育みつつ成長していくアクションエンターテインメントであり、『ハリー・ポッター』さながらの作品コンセプトに、現在世界中から注目が集まっている模様。今年の10月31日に開催された各国のバイヤーが集う「AFM(アメリカン・フィルム・マーケット)」では、映画完成前にも関わらず、香港、インド、タイをはじめ、世界各国よりオファーが届き、インドネシアでの公開が早くも決定。ハリウッドリメイクの問い合わせも届いている。

今後の海外展開も視野に入れており、田崎監督は「"忍者"は日本映画の中でもファンタジックでアクション満載になる可能性を持っているジャンル。忍びの世界と学園ものを融合させたところが原作の最大の魅力でしょう。本来は暗い部分も併せ持つ忍びの世界ですが、学園ものにすることで"殺し合い"から"爽快なアクション"へと転換できたのだと思います。海外の方には本作を通して"忍者"というキャラクターの新たなる可能性を感じていただけたらと思います」と話している。