しなの鉄道は4日、同社の路線で活躍する169系電車3編成の引退を発表した。ラストランは2013年4月29日を予定している。

しなの鉄道で活躍した169系がついに引退

同社の169系は国鉄時代の1968(昭和43)年に製造され、JR東日本からしなの鉄道へ譲渡された。現在はグレーに赤・白のラインというカラーリングの「しなの色」S51編成・S53編成と、「湘南色」(オレンジとグリーン)で復活したS52編成の3編成が活躍している。

現在、169系はJR信越本線篠ノ井~長野間への直通運転を行っておらず、さらに車両の老朽化も進んでいることから、次回のダイヤ改正で定期運用から離脱し、4月29日をもって引退することに。「平成25年度は旧信越本線(軽井沢~関山間)が開業125周年の記念すべき年を迎えます。その年に引退するのは何かのめぐり合わせかと感慨深いものがあります」と同社は発表している。

懐かしの急行「志賀」「信州」、さらに急行「あの夏で待ってる」も!

間もなく引退する169系3編成の「最後の花道」を飾るべく、しなの鉄道では「ありがとう・さようなら169系」と題した記念イベントを多数開催する。

今月22日には、しなの鉄道本社(長野県上田市)前にて、169系「しなの色」「湘南色」の"共演"イベントを行い、かつて在籍した169系S54編成の部品販売会もあわせて開催される。1月からは"急行シリーズ"として、懐かしの愛称「志賀」「信州」として運行。3月23日には小諸市が舞台の人気アニメにちなみ、急行「あの夏で待ってる」も運転されるという。

3月31日には長野電鉄との共同企画で、屋代駅にてラスト1カ月のイベントを開催。同日には予約制の団体列車「ありがとう急行『志賀』 ~屋代線廃線1周年~」も登場する。4月14日には、しなの鉄道本社前にてラスト2ウィークスイベントを開催。4月20日には「169系電車でめぐる北国街道の旅」と銘打ったイベント列車が運行される。

ファイナルイベントは4月27~29日開催の「ありがとう169系 S51編成・S52編成・S53編成」となる予定。なお、これら以外にも関連イベントが行われるほか、5月以降も、「状況によって団体貸切列車等で運行できる場合があります」(しなの鉄道)としており、決まり次第ホームページなどで案内するとのことだ。