ラトックシステムは11月29日、USBヘッドホンアンプ「RAL-DSDHA2」「REX-A1648HA1」を発表した。12月中旬より発売し、価格はRAL-DSDHA2が126,000円、REX-A1648HA1が10,920円。

DACにWolfson製WM8741を採用し、24bit/192kHzのリニアPCM信号や、DSD信号のダイレクト再生が可能な「RAL-DSDHA2」

今回の2製品は、PCやMacに保存されている音楽ファイルを、本体のヘッドホン端子を使うよりも良い音で再生するための機器だ。PCやMacの内部は電気的なノイズが多く、音声信号を増幅するためのアンプも、特に高音質を狙ったものではない。デジタル音声信号を筐体の外に取り出して、ノイズの影響が少ない環境でアナログ化し、さらに高品位なアンプで増幅することで、高音質な音楽再生を実現する、それがUSBヘッドホンアンプの役割だ。

PCとの接続インタフェースは、2製品ともUSBだ。REX-A1648HA1はPCオーディオの入門者向けで、対応しているデジタル音声信号は、量子化ビット数が16bit、サンプリングレートが32kHz/44.1kHz/48kHzとなる。一方のRAL-DSDHA2は、DACにWolfson製WM8741を採用しており、扱えるデジタル音声信号は、最大で24bit/192kHzだ。

また、上位のRAL-DSDHA2では、DSD(Direct Stream Digital)形式ファイルのダイレクト再生にも対応している。DSD形式は、もともとSuperAudioCD(SACD)で使用されているオーディオフォーマットだ。最近では、e-onkyo musicやOTOTOYなど、この形式に対応したハイレゾ音源の音楽配信もスタートしている。RAL-DSDHA2では、DoP Standard準拠のマーカ付DSDデータ 2.8224MHzというハイレゾ音源を、リニアPCMに変換せずに、そのまま再生することが可能だ。

PCオーディオ入門向けのUSBヘッドホンアンプ「REX-A1648HA1」

RAL-DSDHA2の出力端子は、ステレオ標準ヘッドホン端子、XLRバランス端子、RCAピンジャック(アナログライン出力)がそれぞれ1系統ずつ。内蔵クロックよりもさらに高精度な外部クロックジェネレーターを使用することも可能で、そのための端子(BNC)も用意されている。ヘッドホン出力は、バランス出力の場合、84.7mW/68Ω負荷時(ノンクリップ最大出力)で、アンバランス端子(ヘッドホン端子)からの場合、910mW/68Ω負荷時(ノンクリップ最大出力)だ。

入門向けのREX-A1648HA1は、ステレオ標準ヘッドホン端子と、RCAピンジャック(アナログライン出力)を装備する。ヘッドホンの定格出力は、90mW(32Ω)だ。

対応OSは、RAL-DSDHA2がWindows XP / Vista / 7 / 8、Mac OS X 10.7以降、REX-A1648HA1はWindows XP / Vista / 7 / 8、MacOS X 10.6以降となっている。

本体サイズ/重量は、RAL-DSDHA2が約W300×D217×H60mm/約2.5kg、REX-A1648HA1が約W111×D78×H41mm/約235g。電源は、RAL-DSDHA2がAC100V、REX-A1648HA1がUSBバスパワーまたはオプションのACアダプタとなっている。